目次

[1]前人未到の徳島大会5連覇と3年ぶり聖地勝利目指す鳴門
[2]鳴門に立ちはだかる逸材たち(昨秋県大会ベスト4勢)
[3]昨秋県大会ベスト8以下でも「変えられる」要素あり

 徳島大会5連覇ばかりでなく、春1勝夏ベスト8国体ベスト4を全国で刻んだ2013年以来の「黄金期復活」へ燃える鳴門に対し、全国でも戦える逸材が散らばる他校が鳴門を阻止しに行く構図。そんな2016年の徳島県高校野球について、注目選手も紹介しながら占ってみたい。

前人未到の徳島大会5連覇と3年ぶり聖地勝利目指す鳴門

河野 竜生(鳴門)

鳴門の5年連続甲子園出場なるか」
2016年夏・全国高等学校野球選手権徳島大会のテーマは間違いなくこの1点に絞られるだろう。あの名将・蔦 文也監督時代の池田ですら徳島大会での連続Vは19861988年の3連覇まで。昨年、19972000年徳島商に並ぶ史上2校目の快挙を成し遂げた彼らは今年、前人未到の大記録に挑戦することになる。

 その鳴門は他を大きく凌駕する戦力を有する。投手陣では1年夏からエースの座を守る河野 竜生(3年・172センチ72キロ・左投左打・鳴門市第二中出身)をはじめ、森脇 稔監督も合格点の評価をしているサイドハンド・尾崎 海晴(3年・175センチ77キロ・右投右打・鳴門市第一中出身)に最速138キロまで伸ばした松本 凌斗(3年・右投右打・172センチ67キロ・鳴門市立大麻中出身)。これに春の県大会での登板が見込まれる最速146キロの長身右腕・中山 晶量(3年・右投右打・186センチ75キロ・生光学園中<ヤングリーグ>出身)が状態を取り戻せば、先発・中継ぎ・抑えの完全分業制も実現可能だ。

 またこの冬の鳴門は、昨秋四国大会2回戦で済美(愛媛)に2安打完封負けに終わった反省を踏まえ、「振る力を付ける」と同時に森脇監督就任後はじめてとなるチーム全体での加圧トレーニングを実施。その結果、手束 海斗(左翼手・3年・171センチ81キロ・右投右打・鳴門市立大麻中出身)や強肩捕手・佐原 雄大(3年・右投右打・176センチ88キロ・徳島ホークス<ヤングリーグ>出身)に続き、鎌田 航平(3年・二塁手・180センチ68キロ・右投左打・上板町立上板中出身)も主軸の輪に加わる勢いを見せている。

「最終学年の結果がお前らの結果」と選手たちに厳しい発破をかける指揮官に、選手たちがどのような化学反応を見せるか。鳴門にとっては夏までにいかなる進化を遂げられるかが、5連覇の先にある3年ぶり甲子園勝利。そして「黄金期復活」へのかぎである。

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