体重管理(2)
急激に寒くなってきました。風邪をひいてはいませんか?おそらくほとんどのチームが冬トレに入っていることと思います。どうでしょう?順調にスタートできているでしょうか?
先月と今月、2回シリーズで体重管理、特に減量についてお話ししています。自分の体重がどうか、見直すことはできたでしょうか?
今月は、大きなポイントになる食事の話…先月挙げた食事のポイント「欠食をしない」「バランスのいい食事を心がける」「調理法を工夫する」の3つの柱でお話しします。
欠食をしないこと
▲必ず3食とろう
「増量したくないから、1日2食にしよう」
これは大きな間違いです。実際に、体は供給されるエネルギー量が減れば減るほど、飢餓状態に備えてエネルギーを体内に蓄えようとします。こうなってしまうと、体脂肪は増える一方。体重の数値としては変わらないもしくは減るかもしれませんが、脂肪をたくさん身にまとっていては…野球選手は動けませんよね。(これは、ダイエットをしている人にも言えることです)
ですから、欠食はせず必ず3食とるようにしましょう。
バランスのいい食事を心がける
▲炭水化物は大切なエネルギー源
ではどのような食事をしたらよいでしょう。
よくあるのが「ご飯(炭水化物)の量を減らそうとする」こと。これも大きな間違いです。炭水化物は選手にとって大切なエネルギー源です。エネルギーなしには体は動きません。つまり、トレーニングすらままならなくなるので逆効果です。
次に多いのが「脂質を極端に減らす」こと。脂質は細胞膜などに関わる栄養素である他にも脂溶性ビタミン(ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK)の吸収を助ける働きがあります。脂質の摂取量が減ると、これらの栄養素の吸収もうまくいかなくなり、体調を崩したり免疫力が低下したりします。また、脂質を含む食品はたんぱく質を多く含む食品であることも多いため、減らしすぎないよう注意が必要です。
そこで、うまく取り入れていきたいのが「高たんぱく・低脂質」の食品です。
肉であれば、脂身の少ないもの…鶏ささみやもも肉、ひれ肉がオススメです。魚では白身魚やマグロ(赤身)。その他、納豆や豆腐といった大豆製品もうまく活用しましょう。また、食物繊維は腹もちをよくしてくれます。海藻やきのこ、野菜などしっかり摂りたいですね。
調理法を工夫する
脂質が気になる場合、調理法で脂質の量は大きく変わってきます。
脂身を取り除くのはもちろんですが、蒸す、焼く、茹でるといった調理法で脂質を減らすことができます。また、できるだけ油を使わずにクッキングシートなどを利用して「調理をするのもいいでしょう。
また、効率よく体重コントロールをするためには、通常通りの水分補給が欠かせません。「太るから飲まない」や「サウナスーツで汗をかきっぱなし」という状態は危険ですので、忘れずに水分補給をするようにしましょう。
繰り返しになりますが、まずは自分の体重を見直し目指す姿を考えた上で、無理なく体重コントロールをしていきましょう。
■ 次回の栄養学一口コラムの公開は2013年01月04日予定です。お楽しみに!