目次

[1]個の力が足りなければ、束になれ
[2]良い当たりよりヒットを狙う
[3]ミーティングは短く、練習は長く / 階段を上がった先にある甲子園

個の力が足りなければ、束になれ

ミーティングの様子(県立相模原高等学校)

「実力で行くしかないだろ!」

 昨年11月、相模原高校の佐相 眞澄監督が選手を奮い立たせるために言った言葉だ。

 地元では県相(けんそう)の名で親しまれている神奈川県立相模原高等学校。県北地区を代表する進学校でありながら、近年は野球部の躍進も目覚しく、昨年の秋季県大会では強豪ひしめく神奈川において見事にベスト4へ進出。この活躍により、選抜大会の21世紀枠の有力候補ではないかと囁かれていたが、残念ながら県推薦校に選ばれることはなかった。

「でも、選手たちは意外とあっさりしていましたね。私が『自分たちの実力で行くしかないな』と言ったら、『はい』って。みんな目を輝かせて返事をしてくれました」
と、佐相監督。この日のことをエースの宮崎 晃亮も、よく覚えている。
「監督の言葉を聞いた時、『絶対に甲子園へ行くんだ』という決意がこみ上げてきました。これを機にチームはさらに結束したと思います」

 悔しさを胸に、冬は体力トレーニングやバッティング練習に取り組んだ相模原。その成果はすぐに表れた。春季大会ブロック予選を含めた全9試合のうち5試合で二桁得点をマーク。合計で103点を奪い準優勝した。

「冬は『束になれ』をテーマに練習しました。ウチは一人ひとりの個の力はないんです。ただ、束になると強い。春季大会も1試合ごとにチームが強くなっていきましたね」

 しかし、初めて出場した関東大会は、初戦川越東(埼玉)の前に7回コールドで敗れ去った。
「ストライクゾーンからボール1個分内側か外側かを投げ分けるコントロールがなかった」という宮崎は苦手な立ち上がりを攻められ8失点。打線も相手左腕・高橋 佑樹にわずか3安打で無得点に抑えられた。

県大会では初球からでもどんどん振っていけたのですが、関東大会ではまったくそれができなかった。積極性を失ってしまっては技術も上がっていかないので、あの時は試合中から叱っていましたね」(佐相監督)
夏に向けて大きな課題を突きつけられた相模原は、なお一層のレベルアップが求められることとなった。

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