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目指すは明治神宮大会優勝。強力投手陣、スピード型擁する浦和学院の新チームを紹介

2022.08.27

 今年、センバツベスト4だった浦和学院。夏は埼玉大会準優勝に終わり、悔しい結果となった。新チームは、明治神宮大会優勝を目指し、日々、レベルアップを目指している。躍進が期待されるチームの陣容を紹介していきたい。

140キロ超えの投手がすでに3名。今年も投手陣は強力!

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田中 樹人、月野 龍、渡邉 聡之介

 浦和学院は投手陣のレベルが高い。宮城 誇南投手(3年)を筆頭に、今年の3年生は140キロ超えの投手が多く、ベンチ外の投手でも強豪大学から注目されるほど素材力は高いが、今年の1、2年生も期待の好投手が揃う。

 月野 龍投手(2年)は東広島ボーイズ時代から評判の好投手で、182センチ、88キロの体格から投げ込む直球は最速145キロをマーク。投球フォームも躍動感があり、取材日で見せた威力抜群の直球は、見応えたっぷりだった。直球以外では、スライダー、カーブ、ツーシームなどの変化球の精度も高かった。期待通りのパフォーマンスを見せてくれれば、一気にドラフト候補に挙がる可能性がある。

 田中 樹人投手(2年)も独特の左足の上げ方から、最速142キロの直球を投げ込む。切れのあるスライダー、カーブなど変化球の精度も高く、期待の逸材だ。

 1年秋から経験のある渡邉 聡之介投手(2年)はシャープな腕の振りから繰り出す最速143キロの直球は切れ味抜群。スライダーの切れ味もよく、総合力も高い。野手としての能力も高く、練習試合では5番打者としてスタメン出場をすることもある。

 そんな速球派右腕3名よりも評価が高いのはこの秋からエースとして期待されている伊藤 充輝投手(2年)だ。

 総合力が高い左腕で、森大監督も最終的には、宮城誇南クラスまで育つ可能性があると期待を込めている。

 秋の大会でベンチ入り予定の鈴木夕稀投手(2年)も好左腕。そして、ここに来て伸びてきているのは、1年生右腕の鈴木由馬投手。浦和シニア時代から評判の好右腕で、シニア日本代表にも選ばれた。森監督によると、140キロを超える直球とスライダーが抜群と高評価している。

 今夏甲子園を制した仙台育英(宮城)を超えるような投手陣を狙う。

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今年は機動力野球を目指す

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小林 聖周主将

 攻撃面では、機動力野球を目指している。前チームに比べてスラッガーが少ないため、足を絡めた攻撃をしなければ、得点を取れないと感じている。取材日でも、ベースランニングや、ランナーを置いた実戦練習を繰り返し行っていた。

 昨年からレギュラーで、トップクラスの脚力を誇る好打者・小林 聖周外野手(2年)や、1番打者の喜屋武 夢咲外野手(2年)を中心に走れる選手が揃う。

 入学前から期待が高かった1年生スラッガー・三井雄心内野手は遊撃手でノックを受け、ドラフト候補・金田 優太内野手(3年)から守備の指導を受けながら、レベルアップを目指している。さらに練習試合では4番打者として牽引する。

 他の野手では二塁を守る篠塚大雅内野手(2年)、一塁・名波蒼真内野手(2年)、三塁・月山隼平内野手(1年)などが出場しており、捕手では激しい競争を行っている。

 主将に就任した小林はこう意気込む。

「去年から出させてもらっているので、自分が先頭になって引っ張りたいです。今年は去年よりスタートが早い分、意識高く練習に取り組めることが秋勝つための鍵だと思います。

 夏は決勝戦で敗れて、自分たち1、2年生が3年生の悔しさを晴らせるようにしていきたいと思います。目標は明治神宮大会優勝、関東大会優勝を目指して頑張っていきたいと思います」

 能力が高い選手が揃い、練習試合、新人戦で圧倒した戦いは見せていても、今年のチームはまだ未知数であることには変わりない。浦和学院は、勝ち進むごとに盤石な強さを見せることができるか。

(記事=河嶋 宗一)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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