目次

[1]二松学舎大附に2度負けるも、確かな成長を感じた
[2]個人練習で培ったスキルを少ない全体練習の場で発揮する


 春、夏、そして秋すべてを含めて、過去10年で5度の決勝進出した西東京の雄・佼成学園。直近では、2020年の西東京大会で決勝戦まで進出。優勝を飾った東海大菅生相手に延長10回までもつれる大熱戦を演じたことは記憶に新しいだろう。

 その夏からまもなく1年。準優勝まで勝ち上がった喜びも悔しさも知る世代が、今度こそ西東京の頂点を目指して大会に挑もうとしている。そんな今年のチームは2度、同じ相手の前に上位進出を阻まれ続けた。

 学業も優秀で、過去には野球部から東大進学者も輩出。野球、勉強を両立し、なおかつ結果を残す佼成学園の練習方針に迫る。

二松学舎大附に2度負けるも、確かな成長を感じた


 「学舎、秋山(正雲)くんと2回対戦出来たのは、夏に向けて大きい経験だと思います」

 立教大学での指導経験もある佼成学園・藤田監督が、秋と春の敗戦を振り返ってのコメントだ。佼成学園は秋、そして春はともに東東京の強豪・二松学舎大附の前に負けている。

 2度同じ相手に敗れたものの、秋の時は0対12の5回コールド。そして春は6対10と延長10回タイブレーク。試合内容は大幅に改善されてる。

「大きな成長、そして夏に向けて自信を持つことが出来る大会でした。敗れはしましたが、一丸となって戦えましたので、チームにとっては良かったです」とエース・前野唯斗はポジティブに敗戦を振り返る。主将としてチームをまとめる福岡 元翔も「秋と比較して、守備から流れを作れました」と確実に成長を感じ取っていた。

 しかし、その結果をつかむまでは簡単ではなかった。佼成学園は、二松学舎大附の前に敗れ、秋が終わってから迎えたオフシーズン。本来であれば、グラウンドを使って目一杯練習をしたいところだが、新型コロナウイルスの蔓延に伴って、1月中はグラウンドが使えず体育館を使っての練習。主にトレーナーが組んだトレーニング。そして選手それぞれが、自宅に帰ってから自主練習を中心に取り組む日々が続いた。

 ボールを使えず、決していつも通りの練習ができない毎日だったが、佼成学園は普段から全体練習が周りに比べると少ない。その代わり、個人練習という選手それぞれが考えたメニューに取り組む時間を長く設けている。

 平日に全体練習をするのは1時間から1時間半程度。そして残りの時間全てが個人練習に充てられている。このスケジュールが平日では3日間あり、選手たちの自主性を重んじる藤田監督の方針で、全体練習が短くなっている。

 志村ボーイズ出身のエース・前野は中学時代の練習方針と比較して「練習方法は真逆でした」と語る。その一方で、個人練習が多いことへのメリットもあるようだ。「やりたい選手はとことん練習できますし、自分の足りないところを補って成長できます。その姿を見て士気が高まりますし、自分は良いかなと思います」

 世田谷西シニア出身の福岡はこうした練習方針は継続して体験しており、そのメリットを十分に感じている。

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