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第627回 監督の最後の夏を1秒でも長くするため、バッテリーを中心に粘りの野球で勝ち上がる!都立紅葉川(東京)【後編】2019年05月30日

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【目次】

[1]センスを磨くために練習量をこなす
[2]「明るく元気に」を前面にラストサマーを少しでも長く!

 前編では春の都大会で躍進し、シード権を確保した都立紅葉川に迫り、現在進んでいる改革や練習方法などについて話を聞いた。後編ではチームのキーマンにも話を聞きながらさらに深堀をしていく。

 客観的に見ても、「いい雰囲気で練習やっているんじゃないの」と思えるチーム 都立紅葉川(東京)【前編】

センスを磨くために練習量をこなす



紅葉川を支える砂川君、田中君の両投手

 現在の練習では、基本的に打撃練習は朝練習でこなすこととしている。グラウンドは決して広くはないが、週2回は7カ所バッティングというのが定番で、さまざまな形のティや手投げのフリー打撃を2人一組で取り組んで徹底的に振っていくという形だ。こうして1日300スイングくらいはこなしている。

 「バッティングはセンスだというところもあるけれども、センスのない者は、何本も振って自分のスイングを作っていくことで少しはセンスを上げていかれる」という田河清司監督の考え方もある。

 木曜日はサッカー部が全面使用ということになっているが、それ以外の午後の練習はキャッチボールと体幹強化ストレッチの後は、主にランダウンプレーと投内連係の練習でこれを何班かに分けて回していく。これは、守る側はもちろんのこと、走者を務める選手にとっても大事な練習になる。

 投内連係プレーも含めて、都立紅葉川の練習では女子マネージャーがストップウォッチ片手に一つのプレーが終わるごとにそのタイムを大声で伝える。これは、チームとして「甲子園目標タイム」というのを設定してあり、それを目標としているからだ。

 「ゆっくりやっていると、誰もミスをしていないのにセーフになってしまう。だから、一つひとつのプレーで目標タイムを決めて、常にそのタイム以内で行うことを心掛ける」ようにするためだ。

 こうして、野手陣が1球ごとに緊張感をもって練習に取り組んでいるときに、投手陣はグラウンドの2カ所にあるブルペンで投げ込みをしている。一つは野球グラウンドの横だが、もう一つはサッカーグラウンドの奥にあり離れているのは、学校の構造上仕方のないところか。

 「なんだかんだ言って、やっぱりバッテリーのチームです。特に投手は2人エースという感じでやっています」
 と田河監督はチームを分析している。その2人エースとは田中颯君と砂川勇起君だ。

【次のページ】 「明るく元気に」を前面にラストサマーを少しでも長く!

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プロフィール

手束仁
手束 仁
  • 生年月日:1956年
  • 出身地:愛知県
  • ■ 経歴
     愛知県知多市出身。半田高→國學院大81年卒。大映映像事業部など映像会社で、映画・ビデオなどの販売促進、営業等を経て、編集プロダクションに10年勤務後独立。
     99年に『熱中!甲子園』(双葉社)を仕掛け、を刊行。同年に『都立城東高校甲子園出場物語~夢の実現』(三修社・刊)で本格的にスポーツ作家としてデビュー。99年12月に、『アンチ巨人!快楽読本』(双葉社)を企画編集・執筆。その後、『ふたりの勇気~東京六大学野球女子投手誕生物語』、『高校野球47の楽しみ方~野球地図と県民性』(三修社)などを相次いで刊行。さらに話題作となった『甲子園出場を目指すならコノ高校)』(駿台曜曜社)、『野球県民性』(祥伝社新書)、『プロ野球にとって正義とは何か』、『プロ野球「黄金世代」読本』、『プロ野球「悪党」読本』(いずれもイースト・プレス)などを刊行。
     さらには『高校野球のマネー事情』、『スポーツ(芸能文化)名言』シリーズ(日刊スポーツ出版社)、『球国愛知のプライド~高校野球ストーリー』などがある。
     2015年には高校野球史を追いかけながら、大会歌の誕生の背景を負った『ああ栄冠は君に輝く~大会歌誕生秘話・加賀大介物語』(双葉社)を刊行し18年には映画化された。

     スポーツをフィルターとして、指導者の思いや学校のあり方など奥底にあるものを追求するという姿勢を原点としている。そんな思いに基づいて、「高校生スポーツ新聞」特派記者としても契約。講演なども國學院大學で「現代スポーツ論」、立正大で「スポーツ法」、専修大学で「スポーツジャーナリズム論」などの特別講師。モノカキとしてのスポーツ論などを展開。
     その他には、社会現象にも敏感に、『人生の達人になる!徒然草』(メディア・ポート)、『かつて、日本に旧制高等学校があった』(蜜書房)なども刊行。文学と社会風俗、学校と教育現場などへの問題提起や、時代と文化現象などを独自の視点で見つめていく。 そうした中で、2012年に電子メディア展開も含めた、メディアミックスの会社として株式会社ジャスト・プランニングを設立。新たなメディアコンテンツを生み出していくものとして新たな境地を目指している。
  • ■ 著書
    都立城東高校甲子園出場物語~夢の実現』(三修社) 
    甲子園への助走~少年野球の世界は、今』(オーシャンライフ社)
    高校野球47の楽しみ方~野球地図と県民性』(三修社)

    話題作となった
    甲子園出場を目指すならコノ高校(増補改訂)』(駿台曜曜社)
    スポーツ進学するならコノ高校
    東京六大学野球女子投手誕生物語~ふたりの勇気』(三修社)
    三度のメシより高校野球』(駿台曜曜社)
    スポーツライターを目指す人たちへ~江夏の21球の盲点』(メディア・ポート)
    高校野球に学ぶ「流れ力」』(サンマーク出版)
    野球県民性』(祥伝社新書)
    野球スコアつけ方と分析』(西東社)
    流れの正体~もっと野球が好きになる』(日刊スポーツ出版社)NEW!
  • ■ 野球に限らずスポーツのあり方に対する思いは熱い。年間の野球試合観戦数は300試合に及ぶ。高校ラグビーやバレーボール、サッカーなども試合会場には積極的に顔を出すなど、スポーツに関しては、徹底した現場主義をモットーとしている。
  • ■ 手束仁 Official HP:熱中!甲子園
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