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第3回 【12球団ドラフト指名予想】鍛えて伸ばす広島スタイルにふさわしい選手は?2020年10月20日
【目次】
[1]左の本格派がもう一枚ほしい!
[2]鍛えて伸ばす広島にふさわしい投手は?
今年もスポーツライターの小関順二さんをお招きし、12球団のドラフト指名予想を行っていく。
この指名予想は指名人数、指名選手を予想するのではなく、その球団の姿勢を表す1位指名は誰にすべきなのか?を考えていくものである。長期的な視野に立った指名なのか、現実に即した指名なのか、目先しか見えていない指名なのか。その観点について徹底的に語っていく。
今回はここまでBクラスと苦しんでいる広島のドラフト指名予想を行う。
広島
〈順位〉5位
〈勝-敗-分〉41勝51敗10分
〈勝率〉.446
〈打率〉.264
〈防御率〉4.43*成績は10月19日時点
左の本格派がもう一枚ほしい!

早川 隆久(早稲田大)
ーここまでBクラスと苦しんでいる広島ですが、小関さんから見ていかがですか?
小関:この成績が信じられないですね。こんな順位にいていいチームではないと思います。鈴木 誠也(二松学舎大附出身)は全然活躍していますし、大瀬良 大地(長崎日大出身)は抜けましたが、野村 祐輔(広陵出身)はいいし、森下 暢仁(大分商出身)は新人王獲れる勢いですし、フランスアもいます。
野手にしても坂倉 将吾(日大三高出身)が出てきて、菊池 涼介(武蔵工大二高出身)に堂林 翔太(中京大中京出身)。田中 広輔(東海大相模出身)も去年よりは良い。大盛 穂(飛龍出身)も出てきたりしています。ですから、ほんとによくわからないです。5位にいる戦力じゃないです。2位とかにいないとおかしな戦力ですよね。巨人独走を許しているのはカープのせいですよ!
―そんな中でドラフトではどういった戦略をとっていけば良いのでしょうか?
小関:やっぱりピッチャーは先発がもう一枚ほしいなという感じですよね。来年大瀬良も戻ってきて、野村もいる、森下が2年目、ジョンソンはどうなるかわかりませんが、床田 寛樹(箕面学園出身)がいて、遠藤 淳志(霞ヶ浦出身)がいて、九里 亜蓮(岡山理大附出身)がいるというのは悪くないけど、もう一枚左の本格派がほしいなという感じですね。
小関:そうですね。スカウトも一番欲しそうです。
―確かに早川投手のマインドや体の強さはカープにあっているんじゃないかと思います。
小関:早川は高校時代からすごく有名で早稲田大に入学し、順調に来たように思われるのですが、実は下級生の時はあまりよくないんです。体の開きが早く、ボールのはやさだけを求めてフォームを崩していたと思います。少しスリークォーター気味で右肩が早く開いていました。
今では、腕は上から出て、肩の開きは全くないですよね。球離れもよく完璧なピッチャーになったので、本当に努力をしたのだなと感じますね。
カープはこういうピッチャーが好きなんじゃないですか。大瀬良、野村に似ているところがあるし、森下もフォームがいいですよね。体も強そうでバッティングもいい。全部揃っています。全球団欲しいのだと思いますが、カープは特に好きなんじゃないでしょうか。
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- 小関 順二
- 出身地:神奈川県横須賀市生まれ。
- ■ プロ野球のドラフト(新人補強)戦略の重要性に初めて着目し、野球メディアに「ドラフト」というカテゴリーを確立した。ストップウオッチを使った打者走者の各塁走塁、捕手の二塁スローイングなど各種タイムを紹介したのも初めてで、現在は当たり前のように各種メディアで「1.8秒台の強肩捕手」、「一塁到達3.9秒台の俊足」という表現が使われている。
- ■ 主な著書に『プロ野球問題だらけの12球団』(年度版・草思社)、『プロ野球スカウティング・レポート』(年度版・廣済堂あかつき)、『ドラフト物語』(廣済堂あかつき)、『野球力』(講談社+α新書)、『プロ野球サムライたち』(文春新書)などがある。
- ベースボールファン(有料コラム)では、「野球を歩く」を寄稿、野球ファン必見の野球歴史コラムを配信している。
- ■ 小関順二公式ブログ
