第1回 井上広輝から引き継いだ名門・日大三の「1」 児玉悠紀の魅力は審判泣かせの制球力2019年10月03日

印刷する このエントリーをはてなブックマークに追加   

 名門・日大三の新エースは、身長179センチ、体重66キロと、かなり痩せ型だ。最速も139キロくらいと、150キロの速球を誇った前任者である井上 広輝に比べると威圧感に欠ける。しかし、その存在感は格別だ。

正確無比のコントロールを誇る細身のエース



児玉悠紀(日大三)

 この秋の1次予選の代表決定戦では、打線が相手投手の変化球に苦しみロースコアの展開になったが、新エースは、初回に安打と死球の走者を出したものの、2回以降は1人の走者も出さず、全く危なげのない投球で勝利に貢献した。

 最大の特徴は、正確無比なコントロールだ。左右高低、ストライクゾーンのコースぎりぎりを突く投球は、審判泣かせといっていい制球力だ。「キャッチボールの時から、相手のベルトの高さに投げるように意識しています」という、日常の地道な積み重ねの賜物だ。加えて、縦横のスライダーも効果的に使う。

 生まれは宮崎県。横浜高校、明治大を経て、現在中日で活躍する柳 裕也と同じ都城シニアの出身だ。日大三に入るきっかけになったのは、櫻井 周斗(現横浜DeNA)や金成 麗生(現トヨタ自動車)らがいたときのチームが、招待試合で宮崎県に来たことだった。

 入学後は1年の秋からベンチ入りしているが、あくまでも井上 広輝廣澤 優に次ぐ、3番手の位置づけで、十分な結果を残せなかった。しかし、この秋からはエース。「自分がしっかりしないといけません。日常生活から意識するようにしています」と語る。

 目標とするのは、中学時代のチームの先輩であっても、直接見たことのない柳 裕也ではなく、1学年上の井上 広輝だ。井上については、「体つきから違います」と語りつつも、「超えるようなピッチャーになりたい」と抱負を語る。

 もっとも井上とはタイプが違うように思うが、「まず、冬のトレーニングで体を作ることです。しっかり食べて、体重を増やしたい」と語る。
 体ができて、球速が増せば、まさに鬼に金棒。ひと冬越した成長が楽しみな投手だ。

 ただその前に、センバツ出場を目指し秋季都大会がある。目標はもちろん優勝だ。打線は例年に比べてやや小ぶりな印象があるだけに、今はまだ細身の左腕への期待も大きくなる。

(記事・大島 裕史)

関連記事はこちらから!
オコエ瑠偉の系譜を受け継ぐ、俊足強打のセンター・重政拓夢(関東一)を見逃すな!

この記事についてTwitterでつぶやく この記事についてFacebbokに投稿する
【関連記事】
第267回 軟式U-15経験者や磐城の143キロ右腕...ブレイク必至の好投手たち【東日本投手編】【ドラフト特集コラム】
第267回 夏の代替大会が開催されることを願って…。全国のドラフト・注目投手リスト一覧【ドラフト特集コラム】
第1004回 2020年の西東京の勢力図、新鋭を徹底紹介!【大会展望・総括コラム】
第8回 甲子園3試合連続本塁打を放った原島正光さん(日大三出身)はなぜ大学進学を選んだのか。vol3【甲子園のヒーローに会いに行く】
第1004回 2020年の東東京の勢力図、新鋭を徹底紹介!【大会展望・総括コラム】
第1104回 ドラフト6位でも大成の可能性を秘めた井上広輝(日大三-西武)。高卒プロは常に考えていた 【2020年インタビュー】
第1056回 神宮第二との別れ、そして球数制限という検証への想い 武井克時 東京都高校野球連盟理事長【前編】 【理事長インタビュー】
帝京vs日大三【東京都 2019年秋の大会 東京都大会】
日大三vs東海大菅生【東京都 2019年秋の大会 東京都大会】
日大三vs安田学園【東京都 2019年秋の大会 東京都大会】
日大三vs八王子【東京都 2019年秋の大会 東京都大会】
錦城vs日大三【東京都 2019年秋の大会 東京都大会 一次予選】
第948回 名将・前田監督からの評価も高い逸材二塁手・小松涼馬 どの舞台でも結果を残す勝負強さが最大のウリ【前編】 【2019年インタビュー】
第922回 憧れは鈴木誠也。センバツでも絶対的なクラッチヒッターへ 水谷祥平(龍谷大平安)【後編】 【2019年インタビュー】
第869回 叩き上げの習志野っ子・飯塚脩人(習志野)!習志野のエースに相応しい実力を身に付ける! 【2019年インタビュー】
井上 広輝(日大三) 【選手名鑑】
児玉 悠紀(日大三) 【選手名鑑】
日大三 【高校別データ】

コメントを投稿する

コラムトップに戻る サイトトップに戻る

コラム