目次

[1]1年生は「遊び」から身体を作っていく
[2]3番手の投手だった綱脇慧、チームの底上げが高校での活躍に繋がる
[3]選手それぞれの伸びしろを考え、愛情を持って育てる

 春、夏合わせて13度の全国大会出場を誇る東京城南ボーイズ。平成10年に発足し、江戸川南シニアにて松坂 大輔選手や、小谷野栄一選手などを育てた大枝茂明監督が長年チームを率いている。
 今回は、そんな東京城南ボーイズについて大枝監督にお話を伺い、選手の育成方針やOBの活躍について迫った。

1年生は「遊び」から身体を作っていく

 東京都大田区の多摩川グランドで練習を行なっている東京城南ボーイズ。東京都を代表するボーイズリーグのチームの一つであるが、グランドに到着してまず目に飛び込んできたのは、満面の笑みでサッカーを楽しむ選手達の姿だった。

 「少年野球は試合が多すぎるのと、起用が多いから身体が疲れてきちゃうんです。だから、うちの場合は入団したら3ヶ月くらいはサブグラウンドでサッカーや鬼ごっこをやって遊んでいます。そうやって肩や肘を休ませています。ラグビー、鬼ごっこは反動の練習になります」

 そう語るのは、東京城南ボーイズを率いる大枝茂明監督だ。中学校に上がると同時に、ボールやスパイク、投げる距離が大きく変わり、身体への負担が増えて怪我に繋がるケースが多いためだ。
 遊びの中で基礎体力をつけていき、なおかつ肩、肘を休めて怪我を防止する。中学野球はあくまで通過点であり、大きく育てて高校へ送ることが監督としての使命であると大枝監督は考えている。


サッカーを楽しんで基礎体力を身に付けている

 「正直言って、上手い子はすぐ一つ上の学年でも使えちゃうんです。そして彼らも対応できる。でもそういった子達は成長が早い分、少年野球でも多く試合に出ていて、体も大きいので体の骨と筋肉のバランスがあってないんです」

 東京城南ボーイズには今年、金井 慎之介投手という将来を嘱望された本格派左腕がいたが、スーパースターであってもその指導方針に例外はない。球数は綿密にチェックして、完投は3年間で一度も無し。最長で6イニングを投げたことがあったが、その時の球数は5回で40球程度しか投げていなかった。
 そうした徹底された指導方針の下で、金井投手は怪我無く中学時代を過ごし、今年の6月にはU-15日本代表にも選出されて世界の舞台を経験できた。

 「親御様と相談しても、中学野球で日本一か高校で甲子園出場のどちらを選びますかと話したら、やっぱり目先の勝利よりも甲子園出場を選びます。
 まずは体鍛えることに親御様も納得していただいていますね」