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 打力向上が著しい現代日本プロ野球。その中にあって今季、防御率2点を切る勢いで勝ち星を積み重ねているのが北海道日本ハムファイターズで5年目を迎える有原 航平だ。

 広陵(広島)で3年春に甲子園ベスト4。夏も甲子園出場。その後、早稲田大では19勝をあげ、2014年には4球団競合の末、ドラフト1位入団を果たした大型右腕。

 では、その高校時代はどんな投手だったのか?今回は恩師・中井 哲之監督に有原投手について、そして3学年上の野村 祐輔投手(広島東洋カープ)と共に続けている「実直・真面目」な習慣についても語って頂きました。

高校時代から抜きんでてた「スケールの大きさ」


 有原は広島市立三和中時代から「身体が大きくて馬力がある」と聞いていました。当時の広島県中学軟式野球界の双璧は右が有原で左が石田(健大・広島市立仁保中~広島工~法政大~横浜DeNAベイスターズ)。でも、僕は石田のことは見ていないんですよね……。

 彼も野村(祐輔・広島東洋カープ)と同じでいい男です。スケールが大きくて、実直で真面目で。だから有原が最上級生で投げる試合は安心していました。ただ、最後の夏は右ひじに違和感が出て苦しんでいました。2番手の子がものすごく頑張ってくれたので甲子園に行くことができましたが、甲子園では初戦で負けてしまった(聖光学院<福島>に0対1)。

 だから、高い評価は頂きましたし、多くの大学からもお話は頂きましたが佑ちゃん(斎藤 佑樹・北海道日本ハムファイターズ)の影響もあって早稲田大に進学したというところです。

ぜひ実現してほしい「MLBの夢」



広陵時代の有原航平投手

 広陵のプロ野球OBは毎年12月に子どもたちへの野球教室をしているんですが、有原は子どもたちにも優しいし1番気が利く。そして野村と同じで「節目節目が解る」。今は大学に進学しても状況や就職時、結婚など定期的に報告してくれる奴はほとんどいない。僕も入学当初に選手たちにはそういった話をするんですが、なかなか続くわけではない。

 でも、有原は違う。高校時代もウチの奥さんに手紙を書いていたみたいだし、今も年賀状はもちろん、お中元やお歳暮時期もちゃんと知っていて周りからの評価が高まるような習慣を自然に持っているんです。だから、周りからの期待も大きくなってくれるんですよね。

 奥さんがいる奴は奥さんがそういったことを気遣ってくれる場合もありますが、独身時代からずっとこれができているのは野村と有原くらいです。親もそこはしっかりしているんでしょうね。

 有原からは「MLBに行きたい」という話も聞いていますし、そういった努力もしているからそんなことも言えるんだと思うので、ぜひ夢を実現してほしい。だからこそ今季は結果を出してほしいと思います。

(取材・文=寺下 友徳