第57回 秋山 翔吾「何度も殻を破り、超一流へ成長した」2018年05月15日

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恩師が語るヒーローの高校時代 秋山 翔吾

【目次】
[1] 最初の出会いは高校3年の夏
[2] 藤木氏の打撃指導で打撃開眼

[3] ドラフト指名時と最多安打前のエピソード

 2015年に日本プロ野球(NPB)におけるシーズン最多安打記録となる216安打をマーク。17年には「2017ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」の侍ジャパン代表に選出され、3試合に先発し打率.300を記録。さらに、昨シーズンは打率.322で自身初の首位打者を獲得するなど目覚しい活躍を見せている秋山 翔吾選手(西武)。その秋山選手が八戸大(現:八戸学院大)に在籍していた際、監督として指導にあたっていたのが、現在、明秀学園日立高(茨城)で打撃コーチを務めている藤木 豊氏だ。

最初の出会いは高校3年の夏


秋山 翔吾選手(埼玉西武ライオンズ)

 藤木氏と秋山選手の出会いは06年夏のこと。親交のある横浜創学館高(神奈川)の森田 誠一監督から受けた一本の電話がきっかけだった。「森田監督から『横浜創学館で一番の選手を預けたい』と連絡をもらったんですが、それが秋山のことだったんですね。それで、まだ一度も見たことがなかったのに『是非、お願いします』と答えて、夏の神奈川大会へ足を運んだんですが、そうしたら秋山が足首を捻挫していたんですよ。それも靭帯を損傷する重度のもので、足を引きずりながらプレーしていたんです。

 当時の秋山は既にプロのスカウトから注目される存在だったんですけれど、ケガの影響もあって、打てない、守れない、走れないという状態だったんです」。結局、この年のドラフト会議では指名漏れとなった秋山選手。しかし、藤木氏は好印象を持っていたという。「身長は180cm以上ありましたし、ユニフォーム姿が映えて見えました。顔は『ウナギイヌ』みたいでしたけれどもね(笑)。それからお母さんにもご挨拶させていただいたのですが、とても厳格で礼儀がきちんとされている方だったので、このお母さんにしつけされてきた選手なのだから『なんとしても欲しい』と思いました」

 こうして八戸大に進学した秋山選手。1年時から1番打者としてプレーし、春・秋連続でベストナインを獲得する活躍を見せた。「すごい努力をする選手でしたね。本当に見たことがないくらい。多少のケガなら『痛い』なんて言うこともなかったですし、黙々と練習をしていました」。しかし、2年春からは調子を落としてしまい3年春には打率.226まで成績が落ち込んだ。「右投左打の打者特有のダメな腕の使い方をしていたんですね。具体的に言うと、テークバックで2度、腕を引いてしまっていたんです。一度、腕を引いているのに、もう一回引いてしまうものだから、それでタイミングがずれてしまう。これを修正するのには時間がかかりましたね。左利きで左打ちならバットを押し込むイメージで一気にスイングできるのですが、右利きなのでどうしても力の強い右腕主導でバットを引くようなスイングになってしまっていたんです」

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