10安打を放って快勝した国府台は練習グラウンドが狭く、バッティング練習ではフリーバッティングができないとのこと。どれくらい打球が飛ぶのか、その感覚がつかめない代わりに大事にしたのは打球スピードだと、4番に座り2本のヒットを放った西浜はこのように語る。

 「チーム全体で『鋭い打球を打とう』ということで1球1球大事に練習をしてきました。そのためにチームメイト同士で打撃フォームを確認して、指摘し合ってきました」

 次戦は専大松戸だが、主将の池尻は「相手は格上なので、チャレンジャーという気持ちで、三振やエラーをしてしまっても楽しんで思い切りやりたいと思います」とコメントをした。

 一方、敗れた松戸向陽の倉持将太主将は「自分が投げて打たれたのは悔しいですし、バッティングを大事にしてきたのに3本しか出せなかったのも悔しいです」と試合を振り返る。しかし今回の事態について話を聞くと、「イレギュラーで経験できないことを経験したことは次に繋がっていくと思います」と納得した表情を見せていた。

 また普段は選手とともにプレーをして、練習試合にも出場。この試合は記録員としてベンチ入りしたプレーイングマネジャーの福島萌夏さんも「楽しくやれて良かったです」と涙をこらえながら質問に応じてくれた。高校野球には1つ区切りがつくこととなったが、主将の倉持が語ったように、この経験が将来に活かされることを願うばかりだ。

(記事=田中裕毅)