当時から高校生離れした守備をしていた土田龍空(中日)!理路整然とした守備理論に感銘【新連載! 主筆・河嶋宗一コラム『グラカン』vol.2】
土田 龍空
皆さん、こんにちは!!
『高校野球ドットコム』の河嶋宗一です。私・河嶋が「これまでグラウンドで見てきた感動シーン」(略して『グラカン』)をみなさまにお届けしています!
2回目となる今回は、近江高校出身、現在中日で活躍する土田 龍空内野手の高校時代の取材現場を記したいと思います。
「サヨナラ2ランスクイズ」に世間が衝撃を受ける中、私は…
今では「龍空」という登録名で、中日期待の遊撃手として起用されている土田選手。若手の激しいレギュラー争いが行われている中日のショートにあっても、彼の守備力の高さは頭一つ抜けています。
そんな龍空選手が最初に注目を浴びるようになったのは、1年生だった2018年夏の甲子園。この夏の甲子園でベスト8入りした近江は投打ともに強力でした。
投手陣には右サイド・松岡 裕樹投手(ジェイプロジェクト)、速球派右腕の佐合 大輔投手、左腕・金城 登耶投手(元滋賀オセアンブラックス)、林 優樹投手(楽天)の強力な4枚看板。野手にはヤクルト期待のスラッガー・北村 恵吾内野手、昨年、ドラフト候補として注目された有馬 諒捕手(関西大)を中心に強打者、巧打者が揃っていて、スキがないチームでした。
そんな強力チームで龍空選手は1年生ながらレギュラーを獲得。甲子園デビュー戦となった智辯和歌山戦では2番ショートで4打数1安打の活躍を収めます。
近江はベスト8まで進出し、金足農と対戦。今も語り継がれる「2ランスクイズ」で逆転サヨナラ負けを喰らい、甲子園を去りました。
ファンの間は林、有馬の2年生バッテリーに注目が集まりましたが、私はこの試合で龍空選手のプレーが強く印象に残りました。スピーディな動き、巧みなグラブ捌き……。とても1年生とは思えませんでした。