試合レポート

埼玉栄vs狭山ヶ丘

2023.07.13


初回一挙5得点!埼玉栄打線が狭山ヶ丘のMAX146km右腕・加藤を攻略!

<第105回全国高校野球選手権埼玉大会:埼玉栄7-3狭山ヶ丘>◇11日◇2回戦◇県営大宮

灼熱の県営大宮球場、第3試合は初戦屈指の好カード、Cシード・埼玉栄vs最速146キロ右腕・加藤 健太投手(3年)を擁する狭山ヶ丘である。

先発は埼玉栄山下 恒輝投手(3年)、一方の狭山ヶ丘が加藤、両エースが登板し試合が始まる。

試合は「高め直球と低めスライダーを捨てゾーンを絞って打つ」(新川 謙心内野手=3年)という加藤対策を立ててきた埼玉栄打線が初回から狭山ヶ丘・加藤に襲い掛かる。

埼玉栄は初回、立ち上がり球が抜け気味の狭山ヶ丘・加藤の立ち上がりを攻め立て、先頭の越前谷 龍之介外野手(3年)、井上 翔瑛内野手(2年)が連続四球を選び無死一、二塁とすると、3番・楯 悠月内野手(3年)がきっちりと送り1死二、三塁とする。ここで続く新川が中前へ2点適時打を放つと、5番・倉田 陽人捕手(2年)も遊撃への内野安打を放ち1死一、二塁とする。2死後、7番・長岡 琉太内野手(1年)が頭部へ死球を受け2死満塁とすると、続く中村 太星外野手(3年)のところで暴投で3点目、さらに中村が中前2点適時打を放つなど、この回一挙5点を奪うビッグイニングを作り、早くも埼玉栄が流れをつかむ。

埼玉栄は2回にも、この回先頭の越前谷が左前安打を放ち出塁すると、狭山ヶ丘ベンチは早くもエース加藤を諦め、2番手に右サイドの二宮 政吉投手(3年)へスイッチする。埼玉栄は狭山ヶ丘・二宮の立ち上がりを攻め、続く井上がきっちりと送り1死二塁とすると、続く楯が左越えの適時二塁打を放ち6点差とする。

一方、狭山ヶ丘の反撃は3回、この回先頭の佐藤 雅玖外野手(3年)がセーフティーバントを決め出塁すると、続く二宮も中前安打を放ち無死一、二塁とする。2番・下村 都弥内野手(3年)も死球で出塁し、無死満塁とチャンスを広げる。ここで続く中本 晃太郎内野手(3年)が犠飛を放ち1点を返すが、後続が倒れ1点でこの回の攻撃を終える。

2回以降、狭山ヶ丘・二宮の前にやや沈黙していた埼玉栄打線は、6回、先頭の越前谷が右前へ二塁打を放ち出塁すると、続く井上がきっちりと送り1死三塁とする。ここで楯が中前へ適時打を放ち7対1とする。

コールド負けの危機となった狭山ヶ丘は7回、この回先頭の黒木 義晴内野手(3年)が死球で出塁すると、ここで埼玉栄ベンチは山下から1年生右腕・和泉 晴也投手(1年)へスイッチする。

狭山ヶ丘は和泉の代わり端を攻め、続く加藤も四球をもぎ取り無死一、二塁とする。9番・佐藤が遊撃への内野安打を放つと、さらに遊撃手が一塁へ悪送球を放り、まず1点、さらに無死一、三塁で代打・澤村 颯外野手(3年)が犠飛を放ち3対7とする。さらに、続く下村が中前安打を放ち1死一、二塁とすると、3番・中本 晃太郎内野手(3年)のところでキャッチャーがファンブル。その間に一走、二走が先の塁を狙うが、一走・下村は刺され中本も倒れ2点でこの回の反撃を終える。

結局、埼玉栄は和泉がその後の狭山ヶ丘の反撃を無失点に抑え、注目の対決は7対3で埼玉栄が初戦を突破した。

埼玉栄の初回の攻撃、集中力は見事だった。「春以降打順を変えたのが奏功して、初回中村の2点タイムリーが大きかった」(山田監督)と、1番に越前谷を持っていき、8番に中村を入れた打線が機能した。

新チーム結成時点での前評判は決して良くなかったが、秋以降に筋トレで上半身、下半身、体幹を強化し、ロングティーなどを取り入れた成果が春以降出てきており、今春の浦和学院戦で自信をつかんだそうだ。あとは投手陣だ。エース山下を筆頭に1年生の和泉など投手陣として今後も戦うことができれば上位進出も見えてくるであろう。

一方の狭山ヶ丘としてもとにかく、初回の加藤は誤算であった。ここまで乱れた姿を見たことがない。7回の追い上げ時の走塁ミスも反撃ムードをしぼめてしまった。いずれにせよ、1年春から投げ続けている加藤、深見などが最後の夏を終えた。最後の夏は監督が5月に代わり多少の不安もあったであろう。加藤は上のレベルでも続けることを表明していたが、最速146キロと球も速く187センチ、88キロとサイズもあるだけに、今後が楽しみである。

山下恒輝(埼玉栄)

山下恒輝(埼玉栄)

山下恒輝(埼玉栄)

山下恒輝(埼玉栄)

山下恒輝(埼玉栄)

山下恒輝(埼玉栄)

山下恒輝(埼玉栄)

井上翔瑛(埼玉栄)

井上翔瑛(埼玉栄)

井上翔瑛(埼玉栄)

越前谷龍之介(埼玉栄)

越前谷龍之介(埼玉栄)

越前谷龍之介(埼玉栄)

楯悠月(埼玉栄)

楯悠月(埼玉栄)

新川謙心(埼玉栄)

新川謙心(埼玉栄)

新川謙心(埼玉栄)

新川謙心(埼玉栄)

新川謙心(埼玉栄)

深見脩斗(狭山ヶ丘)

深見脩斗(狭山ヶ丘)

深見脩斗(狭山ヶ丘)

深見脩斗(狭山ヶ丘)

深見脩斗(狭山ヶ丘)

二宮政吉(狭山ヶ丘)

二宮政吉(狭山ヶ丘)

二宮政吉(狭山ヶ丘)

二宮政吉(狭山ヶ丘)

二宮政吉(狭山ヶ丘)

二宮政吉(狭山ヶ丘)

二宮政吉(狭山ヶ丘)

二宮政吉(狭山ヶ丘)

二宮政吉(狭山ヶ丘)

二宮政吉(狭山ヶ丘)

和泉晴也(埼玉栄)

和泉晴也(埼玉栄)

和泉晴也(埼玉栄)

和泉晴也(埼玉栄)

加藤健太(狭山ヶ丘)

加藤健太(狭山ヶ丘)

狭山ヶ丘円陣

狭山ヶ丘応援

狭山ヶ丘応援

埼玉栄応援

この記事の執筆者: 田中 裕毅

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