高田商vs県立大附
校歌を歌う高田商の選手たち
昨秋近畿大会8強の高田商が5回コールド発進!県立大附はホロ苦の夏デビュー
<第105回全国高校野球選手権奈良大会:高田商17ー0県大附(5回コールド)>◇9日◇2回戦◇佐藤薬品スタジアム
昨秋に近畿大会8強入りながらもセンバツ出場とはならなかった高田商。その悔しさを晴らすべく、夏の初戦に挑んだ。
ところが、1年夏から主力打者として活躍してきた東口 虎雅外野手(3年)が直前の練習試合で右肩付近を負傷。ベンチからチームメイトを鼓舞する側に回った。
一方、昨年度に開校した県立大附はこれが初めての夏の大会。今春から公式戦に参戦し、公式戦初勝利を目指しての戦いとなった。
しかし、そう甘くはなかった。「応援に呑まれてしまって、自分たちのバッティングやピッチングができず、大量失点に繋がってしまった」と主将の大西 悠生(2年)。先発の藤田 麗樹投手(2年)が打者8人に対して6四死球で1回持たずにマウンドを降りるなど、相手と勝負する前に自分たちの野球をすることもままならなかった。
初回に無安打で7点を先制した高田商は2回以降も手を緩めずに加点して、4回までに17得点。守りでも先発を任された小林 晴空投手(3年)が力のある直球で押し、4回を投げて1安打無失点。5回も二宮 琢磨投手(3年)、仲井 颯太投手(2年)と繋いで無失点で締め、難なく5回コールド勝ちを収めた。
大勝にも主将の北嶋 悠輝捕手(3年)は「まだまだ詰めの甘い部分がある」と気を引き締める。次戦以降は東口も復帰予定で、ここからが真価を問われることになりそうだ。
敗れた県立大附は全員が1、2年生のため、秋以降も同じメンバーで戦うことになる。「今回の試合もプラスに捉えて、ベスト8を目指せるようなチームを作っていきたいと思います」と大西は再出発を誓っていた。
取材=馬場 遼