楽天では育成ルーキーが支配下登録へ、近江出身左腕が1軍昇格へ奮闘中
林優樹(近江-西濃運輸)
オールスターゲームまで1ヶ月を切った。各チーム60試合以上を消化し、今シーズンの戦い方が見えてきただろう。上位にいるチームは優勝争い、下位にいるチームは巻き返しを狙うことになる。
そんななかで各チームの2軍はどの様になっているのだろうか。1軍の起爆剤となるような選手はいるのだろうか。各球団の2軍で結果を残している選手を探ってみたい。
現在パ・リーグ最下位の楽天は、セ・パ交流戦で貯金を作ることは叶わなかったものの、9勝9敗の五分で乗り切った。今後、上昇気流に乗っていきたいところ。
2軍を見渡すと、野手では和田 恋外野手(高知高出身)の活躍が目立っている。ここまで58試合の出場で打率.270(178打数48安打)、8本塁打、45打点を記録。本塁打はリーグトップタイで打点はリーグトップ。
長打力を表す指標の1つであるISO(長打率ー打率)も.197でリーグ2位と長打力を見せている。1軍ではセ・パ交流戦期間中の6月3日に登録されるも、2試合の出場で打率.200(5打数1安打)と結果を残すことができず、6月10日に登録を抹消された。
その他では育成ルーキーの辰見 鴻之介内野手(香住丘出身)が打率.285(158打数45安打)でリーグ4位。13盗塁もリーグ3位と俊足巧打ぶりを発揮している。また、二塁、右翼、中堅と3つのポジションを守っておりユーティリティーさも売りの1つ。育成契約のためすぐに1軍昇格とはならないが、このまま結果を残し続け、まずは支配下登録を勝ち取りたいところ。
投手陣ではルーキーの林 優樹投手(近江出身)が22試合の登板で19.1回を投げ防御率2.33で三振も24。中継ぎ左腕としての1軍昇格を目指している。2年目の吉川 雄大投手(広島広陵出身)も22試合の登板で26.2回を投げ防御率2.70。林も吉川も、今シーズン1軍登板がないだけに、早い段階でチャンスが欲しい。
その他では実績のある塩見 貴洋投手(帝京第五出身)が9試合の登板で5勝0敗、防御率2.35と結果を残している。1軍では2021年の6月以来登板がないが、2年ぶりの1軍昇格となるか。
(記事=勝田 聡)