健大高崎vs木更津総合
健大高崎エースの小玉不在でも、16安打10得点と打撃陣の活躍で関東大会制覇
ホームランを放った森田 光希
<春季高校野球関東大会: 健大高崎10ー7木更津総合>◇28日◇決勝◇横浜スタジアム
健大高崎(群馬)の先発は1年生の石垣 元気投手、木更津総合(千葉)の先発は2年生の千葉 雄斗投手で試合が始まる。
健大高崎は1回、木更津総合先発の千葉の立ち上がりを攻めて2得点。さらに4回には本塁打1本を含む長単打4本で5得点して、7対0とする。本塁打を放った3番主将の森田 光希内野手(3年)は「1年生が頑張って投げているのであの場面で打てて良かったです」と笑みを浮かべた。
この森田主将が守備では言葉で1年生投手を支えた。先発の石垣が4回に突如投球を崩し、3四死球で2死満塁のピンチ。主将の森田は「点取られても取り返すから心配するな」と声をかけた。石垣は立ち直って無失点に抑えたが、5回には5四死球、2安打などで5失点を喫する。それでも森田はマウンドの石垣に声をかけ続ける姿があった。森田は「まだ1年生で経験もないし、ましてや決勝戦で先発のマウンドに上がってくれてこっちが助けてもらってる」と石垣を称えていた。
木更津総合は健大高崎の先発・石垣に3回まで打者9人完璧に抑えられたが、5回には四死球を絡めて2安打の打者10人の攻撃で5得点し、2点差まで詰め寄る。
さらに7回には3番・羽根 徹平捕手(2年)と4番・水野 岳斗外野手(3年)の連続二塁打で1点を返し7対6とした。
しかし、その裏に犠飛と失策などで2点を追加され点差が広がる。8回には3番手の金澤 開晴投手(3年)が1死二、三塁で6番・増渕 晟聖外野手(3年)に犠飛を打たれ10対6とされる。9回にはバッテリーミスで1点を返すも、後続が続かず10対7で健大高崎が優勝を果たした。
先発5回8四死球5失点と悔しい結果に終わった石垣は「スライダーが投球練習から調子が悪く試合の中で修正していこうと考えていた。試合の入りは良かったけど、4回からは対相手ではなく自分との勝負になってしまっていて自分の投球を見失っていました」と反省していた。
健大高崎の青柳監督は「センバツで惨敗して関東大会は優勝を目指して練習を行ってきて達成できたことは良かった。この大会で総合力が上がったと思う。特にエースの小玉が居なくともここまで勝利することができたので十分戦えるにまで成長してくれた。夏に向けてはこの大会でいい面と悪い面が出てきたのでそこを修正して夏に臨みたい」と夏に向けてさらなる飛躍を誓った。
健大高崎はケガのエース・小玉 湧斗投手(3年)不在でも、1年生投手を中心に関東大会を勝ち上がり優勝まで上り詰めた。夏には投手陣がどこまで成長していくのかが楽しみだ。
(取材=鎌田 光津希)