宮古vs宜野湾
宮古が逆転で7年ぶりのベスト8
宮古・新里
<第49回沖縄県高校野球新人中央大会:宮古4-1宜野湾>◇13日◇1回戦◇Agreスタジアム北谷
先制された直後に同点に追いついた宮古だったが、試合は宜野湾ペースであった。それを終盤ひっくり返せたのも、5回から8回まで宜野湾打線を3人ずつで片付けたエース新里竜正の力投があったからこそだった。7年前は準々決勝で敗退している宮古だが、10年前の第39回大会では初優勝を遂げている。目指すは2度目の頂点、そして地元開催の九州地区高校野球大会への出場だ。
新里竜正が6安打1失点完投
3回まで宜野湾は1安打、宮古はノーヒット。宜野湾・金城光希、宮古・新里竜正両投手の見事な立ち上がりで引き締まった序盤だったが、4回に宜野湾が先制する。1死から3番久田友太郎が二塁打を放つと、次打者の当たりは遊撃へのゴロ。捕球して飛び出した二塁走者を一旦追い掛けた(もちろんそのまま追えば良かったが)ものの、一塁へ送球してしまい結果セーフとなるフィルダースチョイス。既に宜野湾ベンチは、宮古の新里竜正の弱点を見抜いていた。走者がいてもクイックモーションにはほど遠いのだ。すかさずWスチールを仕掛け二、三塁とチャンスを広げた。次打者を三振に仕留めた新里竜正だったが、6番金城光希が左前へ運び1点を先取した。
追いかける宮古は直後の5回。四球、ボーク、エラー、内野ゴロで同点とする。7回には2死一塁から9番下地佑京が値千金の適時三塁打が飛び出し、逆転に成功。その後も、パスボールと暴投で加点。4点中3点が相手のミスではあったが、その運を引き寄せたのも粘り強く試合に臨んでいたからである。
新里竜正は9回、諦めない宜野湾打線に一、三塁と、一打同点のピンチを迎えたが、表情は淡々とし冷静そのもの。最後は三振に斬りゲームセット。宮古が7年ぶりのベスト8へとコマを進めた。
(文=當山 雅通)