試合レポート

三重vs菰野

2022.07.25

三重、投手戦で菰野に快勝して、2年連続14回目の出場に王手

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8回からリリーフした三重・谷君

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<第104回全国高校野球選手権三重大会:三重三重6-1菰野>◇25日◇準決勝◇[stadium]四日市市営霞ケ浦[/stadium]

 昨夏の優勝校の三重三重。昨秋も県大会を制したが東海大会では初戦敗退となり、センバツへは届かなかった。今春は、県大会3回戦で津商に屈して第5シードという形になったが、今大会では順調に勝ち上がり、準々決勝では、昨夏の決勝カードと同じ対戦となった津田学園を下してのベスト4進出である。

 菰野は、今春の県大会もベスト4まで進出したが、津商に敗れて3位となった。昨秋は3回戦で三重三重に敗れているだけに、この試合はその雪辱戦でもある。

 菰野は戸田 直光監督が絶対の信頼を寄せる杉浦、三重三重は背番号9ながら実質はエース格と言っていい上山が先発。戸田監督も三重三重の沖田 展男監督も「2、3点勝負」と見ていたようだが、前半はどちらの投手も自分の力を十分に出して、息詰まるような投手戦となっていった。

 5回を終わって、ともに2安打のみ。どちらも三塁へ走者を進められていなかった。それだけ両投手の内容がよかったということである。与えた四球もここまで、杉浦が3、上山が2だったが、制球を乱してというものではなかった。むしろ、積極的に勝負していった結果、微妙にコースが外れたという形での四球である。

 こうなると、1点を巡る攻防になっていくかもしれないなという感じでもあった。それほど内容のある投手戦だった。

 試合が動いたのは6回。三重三重は3番野田が右前打すると二盗して5番鈴木 朝陽の一打が内野安打となるが、送球がそれて二塁走者が先制のホームインとなった。さらに、続く端無(はなし)が痛烈な左前打を放って、二塁に進んでいた鈴木がかえってこの回2点が入った。

 得点した次の回の守りが大事だというが、その裏に上山は先頭に四球を与えてしまった。しかし、後続をしっかりと抑えて無失点。そして、2点差のまま8回となったが、三重三重は1死後鈴木の打球が内野後方に高く上がって、風に流されてポトリと落ちて二塁打となった。2死三塁となり、四球後、8番上山は強烈な遊撃内野安打で3点目が入った。上山は秋には4番を打っていたこともあるというほどで、「本来、打撃力もチームで一番あるかもしれない」と、沖田監督も認めている存在でもある。さらに、9番高山も中越え二塁打で2人をかえして決定的ともいえる5点目が入った。

 9回にも三重三重は鈴木の適時打でもう1点を追加してダメ押しとした。代走が出たこともあって8回からは谷がリリーフのマウンドに立った。その谷に対して、菰野は失策絡みで1点を返したもののそこまでだった。結果的には、6安打散発の1点ということになってしまった。

 戸田監督は、「こういう試合は、ミスが出た方が負けというのは鉄則。それがウチに出てしまった。記録上は安打になっているものもありますが、私としてはエラーだと思っています」と厳しかった。それでも、杉浦の好投は評価していた。

 菰野の戸田監督はこれまで何人もプロへも選手を送り出しているが、杉浦はそれらの選手にも遜色はないくらいだという。「投手としての信頼という点では、岡林勇希(中日)以上」と、今、中日で売り出し中の外野手(高校時代は投手で4番)を引き合いに出すくらいの信頼度だったということであろう。

 これで、2年連続14回目の甲子園出場へ王手となった三重三重。沖田監督は、「5回まで抑え込まれていたので、6回からはちょっと狙い球を変えてみたんですね。それが上手く行った」と、上手く切り替えて好投手を攻略できたことを喜んでいた。そして、決勝へ向けては、「決勝の相手は春に負けている相手です。2年連続を目指しているとはいっても、ウチはあくまでもチャレンジャーです」と、春負けた相手に雪辱を果たすことが、自然に優勝に手が届くことになるということ強調していた。だから、受けて立つのではなく、向かっていくのだということである。

(取材=手束 仁)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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