狭山清陵vs所沢西

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＜第104回全国高校野球選手権埼玉大会：狭山清陵8－1所沢西＞◇17日◇3回戦◇所沢航空公園

　雨によりスケジュールが変更となった埼玉大会、それによりこの日登場する高校は明日との連戦となる。つまり、勝ち進むことを考えると、どの高校も明日を見据えた投手起用が考えられる。

　[stadium]所沢航空公園球場[/stadium]の第1試合は、大会初戦で厳しい試合をものにしたCシード・狭山清陵と所沢西との一戦である。

　まずはスタメンだが、狭山清陵は前の試合から大幅に変わる。前の試合7番を打っていた古川唯翔（3年）が2番に上がり、前の試合2番を打っていた清水柊希（3年）が3番に、3番を打っていた井上尚之（2年）が5番に下がる。さらに前の試合4番捕手の見方駿平（2年）がスタメンから外れ、4番には渡邉竜之助（3年）が入る。7番捕手には西塚 空翔（3年）が入り、9番には草間 隆佑（2年）が入り守備位置も変わっている。

　先発は狭山清陵が1年生左腕・今泉 羽太、一方の所沢西も背番号3の左腕・松島 優斗（3年）が登板し試合が始まる。

　先制したのは狭山清陵であった。

　狭山清陵は初回、所沢西・松島の立ち上がりを攻め立て、1死から2番・古川が三塁ゴロエラーで出塁すると、続く清水が右中間へ二塁打を放ち1死二、三塁とする。さらに4番・渡邉も四球を選び1死満塁とチャンスを広げると、続く井上が中前へ2点適時打を放ちまず2点、さらに6番・木谷 信汰（3年）も左越えの2点適時二塁打を放つなど、この回一挙4得点を奪い試合の流れを完全につかむ。

　狭山清陵は3回裏にも、この回先頭の清水が左線へ二塁打を放ち出塁すると、続く渡邉がきっちりと送り1死三塁とする。ここで、5番・井上がスクイズを決め5対0とする。

　一方の所沢西の反撃は4回表、この回先頭の森澤 友貴（3年）が右越えの二塁打を放ち出塁すると、続く松島の二塁ゴロの間に三塁へと進み1死三塁とする。さらに、6番・長田友遥（3年）が四球を選び1死一、三塁とチャンスを広げると、続く鈴木拓斗（3年）がセーフティースクイズを決め1点を返す。

　だが狭山清陵は6回裏、この回先頭の鎌田 結葦斗（2年）が三塁線を破るヒットを放ち出塁すると、続く草間の犠打が内野安打となり無死一、二塁とする。ここで1番・武内 優真（3年）の送りバントが相手の悪送球を呼び2点を追加し7対1と試合の大勢は決した。

　狭山清陵は8回裏にも、この回先頭の草間が左越えの二塁打を足がかりとし、無死二、三塁から最後は森谷 桂士郎（2年）が左前安打を放ち勝負あり。結局、8回コールド8対1で狭山清陵が所沢西を下し4回戦へ駒を進めた。

　まずは所沢西だが、初回が全てであった。6月に練習試合をし大敗を喫し、その際にエース神野 豊羽（3年）が攻略されたこともあり、この日は左腕の松島が先発したが、初回で相手に流れを与えてしまった。幸い1年生が多く入部してきたそうなので秋以降の反撃に期待したい。

　一方の狭山清陵だが、前の試合とは打って変わって、初回からエンジン全開。先発の今泉も1年生ながら堂々とした投球を披露した。打線もスタメンで2パターン組めるほど野手が豊富でさらに複数ポジション制を敷いているだけに有事にも対応できる。投手陣も5、6人いて、連戦となってもさほど影響は出ない。さすがCシードという陣容だ。今大会どこまで勝ち進むか楽しみな存在だ。

（取材＝南 英博）