京都外大西vs西城陽
ドラフト候補・西村が投打守に大活躍!京都外大西が春優勝の西城陽を下す
<第104回全国高校野球選手権京都大会:京都外大西8-1西城陽>◇12日◇2回戦◇あやべ・日東精工スタジアム
今秋のドラフト候補である京都外大西の西村 瑠伊斗(3年)は2番右翼手で出場。1回表の第1打席は完全に詰まった打球音だったが、123mの中堅フェンスギリギリまで飛ばすセンターフライ。いきなり能力の高さを見せつけた。
その後の打席は死球、四球、中飛と打撃では見せ場を作れなかったが、3対1と2点リードした7回裏には守備と打撃で魅せた。無死一塁から1番・森田 竜大(2年)が西村のいる右前に安打を放ち、一塁走者は三塁を狙う。これがこの試合初の守備機会となった西村は、「行かれたらヤバいなと思ったので、力を入れて刺しに行きました」と三塁にノーバウンド送球。見事なレーザービームでアウトにしてみせた。
さらにその後、2死満塁と一打同点のピンチで西村がマウンドに上がる。「しっかり投げたら打たれることはないと思っていました」と5番の上田庸補(3年)を直球で一邪飛に打ち取り、チームの危機を救ってみせた。「真っすぐだけじゃなくて、スライダーとスプリットでもかわせていけたのは良かったです」と西村は8回裏も三者凡退に抑えて、攻撃に流れを呼び込んだ。
そして、6対1で迎えた9回表には、無死一塁で西村にこの試合5度目の打席が回る。「あの打席だけホームランを狙っていました」という西村は初球の内角球を上手く捉え、打球はライトスタンドへ。2試合連発となる高校通算52号の2ラン本塁打で京都外大西がダメ押し点を奪った。
9回裏は武田 夢大(2年)にマウンドを譲り、西村は再びライトへ。その武田は最終回を無失点で締めて、京都外大西が快勝を収めた。
投攻守の三拍子に渡る大活躍を見せた西村。元横浜の投手である西城陽の染田 賢作監督も「今後、凄い選手になると思います。あれだけ警戒されている中で何本もホームランを打つのは、なかなかできない」と称賛していた。春から夏にかけて評価を急上昇させている西村の活躍はまだまだ続きそうだ。
(記事=馬場 遼)