大垣日大vs只見
トーナメント表
・浦和学院、敦賀気比などが属するブロック
・大阪桐蔭、花巻東などが属するブロック
・ベスト8以上の組み合わせ
大垣日大・五島が「球速以上に速く感じる球」18K完投!配球も巧みに変化
<第94回選抜高校野球大会:大垣日大6-1只見>◇22日◇1回戦◇甲子園
「真っ直ぐの切れやコントロールがよくできたと思います。三振は狙っていませんでしたが、バッターが振り遅れていたのはよかったと思います。甲子園という舞台で、こういうピッチングができてうれしく思います」
試合後、大垣日大(岐阜)のエース・五島幹士投手(3年)は、笑顔で試合を振り返った。この試合は、五島のピッチングに尽きると言っていい。
大垣日大は2回に2死二塁から高橋慎内野手(2年)の右前への適時打で先制点を挙げると、袴田好彦内野手(2年)にも適時打が生まれ追加点。その後も5回に1点、7回にも1点を追加して着実にその差を広げていった。
援護をもらった先発のエース・五島幹士投手(3年)は、切れのある直球を軸に、立ち上がりから安定した投球を見せ、しっかりとゲームメイクする。4回に1点は失うが、その後は只見(福島)打線を寄せ付けず、毎回の18奪三振を奪う圧巻の投球。試合前半は速球主体の配球で押していき、後半に只見打線が対応し始めると、カーブやチェンジアップの割合を増やして翻弄した。
「自分の持ち味は、インコースの直球です。球速以上に速く感じる球を投げれるように普段から意識していて、それが上手く投げられたと思います。後ろに3人の投手がいたので、初回から思い切りいけたし完投は自信になりました」
9回にもダメ押しの追加点を挙げた大垣日大は、6対1で只見を下し2回戦進出を決めた。大垣日大の阪口慶三監督は、これで三元号での勝利を手にしたが、試合後には、思わず喜びの言葉を口にした。
「全くそういう考え方は持っていなかったが、周りに言われて意識するようになった。何としても1勝したいなと思って臨んだが、それが叶い嬉しい気持ちになりました」
これで大垣日大は、2回戦は26日の第1試合に星稜(石川)と対戦することが決まった。阪口監督は勝利すれば通算で40勝目となるが、試合に向けて「チーム力は相手が上だが、積極的に初球攻撃で戦いたい」と意気込みを語る。どんな戦いを見せるのか注目だ。
(記事:栗崎 祐太朗)