都立松が谷vs都立八丈
1次予選のトーナメント表
・日大二、都立日野などが属する第1〜6ブロック
・世田谷学園などが属する第7〜12ブロック
・日本学園などが属する第13〜18ブロック
・城西大城西、日大豊山などが属する第19〜24ブロック
緊急事態で9人で臨んだ都立松が谷。打線と新エースがかみ合い、コールド勝ち
先発・茨木 貫太投手(都立松が谷)
都立松が谷と都立八丈の一戦。都立松が谷が試合を優位に進めた。
1回表、2死から3番・茨木 貫太投手が敵失で出塁し、4番・滝澤、5番・金井、6番・高橋の三者連続安打でまず2点を先制。2回表にもバッテリーミスから1点を追加し、4回表にも1死一、三塁から痛烈な一ゴロで三塁走者が生還し、4点目を入れた。5回表、7番吉野が右中間を破る適時三塁打で6対0と突き放した。6回表にも4番滝澤の適時三塁打で7点目。8回表には、相手のミスにつけこんで、一挙3点を追加し、10対2と突き放した。
都立松が谷の先発は、この春からエースとなった茨木。120キロ前半の速球に、スライダーや縦の変化球を投げ分け、序盤からテンポの良い投球で0を積み重ねる。6回裏、7回裏ともに1点ずつ失ったが、粘り強い投球で逃げ切った。
茨木は1次予選に出てくる都立高の投手のなかでは、なかなかまとまりのある投手だが、実は投手を始めたのが今年の正月明け。投手不足の事情で直球が一番速い茨木が投手をメインに練習することになったという。直球は120キロ前半ではあるが、勢いはあり、独学で手に入れた縦スライダーのキレはよく、空振りを奪う場面もあった。
コールド勝ちで代表決定戦進出を決めた。2学年合わせて、部員17人の都立松が谷だが、新型コロナ感染拡大の影響で、1年生すべてのクラスが学年閉鎖。2年生でも一部のクラスが学級閉鎖となり、試合に出場できるのは、4月から3年生になる9人。チームにとって貴重な控え投手がいるクラスが学級閉鎖となり、ほぼ茨木1人で投げざるを得ない状況だ。
この状況下でも棄権せず試合ができるだけでも幸せだろう。みんなで団結して勝ち取った1勝。市村主将は「みんなで団結して勝つことができてよかった」と喜ぶ。
次は強豪・日大二との対戦になるが、力を出し切って見せる。
(記事:河嶋 宗一)