昭和鉄道vs都立調布北
この試合のプレー写真は、記事の最終ページの下部に表示されています
1次予選のトーナメント表
・日大二、都立日野などが属する第1〜6ブロック
・世田谷学園などが属する第7〜12ブロック
・日本学園などが属する第13〜18ブロック
・城西大城西、日大豊山などが属する第19〜24ブロック
6回コールド勝ち目前から一転…。好投手擁する都立調布北が投手陣が乱れサヨナラ負け
サヨナラに沸く昭和鉄道
この試合の注目は都立調布北のエース・吉田 悠真投手(3年)である。好調時には130キロ後半の速球を投げ込むほどの本格派右腕だ。この試合は120キロ後半〜132キロの速球に加え、120キロ前半のスライダー、縦系統の変化球、125キロ近いカットボールと、変化球の精度も高く、どちらかといえば変化球の方がストライクが取れていた。対戦した昭和鉄道の小林主将も「相手投手は速いと聞いていたので、速球はある程度対応できたのですが、変化球が予想以上にキレがよくて驚きました」と振り返った。
安定してストライクが取れるタイプではないが、それでも都立の投手でここまで力で押せる投手はなかなかいない。素材はかなりのレベルで、打者としても鋭いバットスイングから弾道が高い弾道を放つことができる。ポテンシャルは高いものを持っている。
吉田が都立調布北にとってどれだけ大きい存在なのかは、マウンドを降りてから実感することになる。昭和鉄道の投手の制球難などをついて、6回表を終わって12対2とした都立調布北。ここでマウンドに登ったのは、一塁手の工藤。しかし6回裏に4点を失い、6回コールドとはならなかった。
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1次予選のトーナメント表
・日大二、都立日野などが属する第1〜6ブロック
・世田谷学園などが属する第7〜12ブロック
・日本学園などが属する第13〜18ブロック
・城西大城西、日大豊山などが属する第19〜24ブロック
吉田悠真投手(都立調布北)
7回表には2点を追加され14対6へ。そこで捕手の山口がマウンドに登るが、結局この回に6失点。遊撃に回っていたエースの吉田が再びマウンドに登り、ピンチを切り抜けたが、8回裏に、吉田も制球を乱したところで、逆転打を許し、14対15となる。
9回表、都立調布北は2死からエースの吉田が二塁打を放ち、4番工藤の適時二塁打で同点に追いついた。しかしその裏一、二塁のピンチから昭和鉄道の二塁走者が盗塁を試み、捕手の三塁への送球が後ろに逸れて、二塁走者がそのまま生還。昭和鉄道がサヨナラ勝ちした。
6回コールド負けの危機をひっくり返し、3時間14分の長時間ゲームを制した昭和鉄道にとっては自信になるゲームだった。
一方で、都立調布北の選手にとっては痛恨のゲームだった。失点の内容も四球で走者を溜めて、バッテリーミスの連続で点を取られたり、走者が溜まったところから一気に打たれたりと、反省点が多い試合内容だった。投球、捕球、送球、走塁など、すべてにおいて課題が見つかった試合だった。
こんな試合は二度とないように。
夏に笑顔になれるような試合が1つでも多くなるには、自分の課題に向き合って取り組むしかない。
(記事:河嶋 宗一)
1次予選のトーナメント表
・日大二、都立日野などが属する第1〜6ブロック
・世田谷学園などが属する第7〜12ブロック
・日本学園などが属する第13〜18ブロック
・城西大城西、日大豊山などが属する第19〜24ブロック
3番サード・伊藤(昭和鉄道)
得点を挙げる都立調布北
激戦を物語る試合スコア