高知vs鳴門
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高知「森木効果」で9年ぶりの秋四国頂点!
9年ぶり7度目の秋季四国地区高等学校野球大会優勝を決め喜ぶ高知の選手たち
準決勝では捕手からマウンドに立ち2年生以下四国最速となる148キロを叩き出した幸坂 征太郎(2年・右投右打・170センチ93キロ・徳島東リトルシニア出身)をはじめ、4投手全員が140キロ以上をマークした徳島商に、15安打11得点を浴びせ8回コールド勝ちした高知。その勢いは決勝戦でも衰えることはなかった。
初回こそ一死二、三塁から鳴門4番・前田 一輝(2年・右投右打・188センチ83キロ・徳島東リトルシニア出身)の左犠飛で先制を許したものの、その裏には二死二、三塁から5番・西野啓也(2年・捕手・177センチ70キロ・右投右打・紀州由良リトルシニア<和歌山>出身)が「ストレートをファウルしていたので頭には入っていた」と、先発・前田の高めスライダーを叩き、高校初アーチともなる逆転3ランで一気に流れを引き寄せた。
その後も相手のミスも絡めて中盤、終盤に着々と加点した高知は、終わってみればこの試合でも12安打7得点と鳴門を寄せ付けなかった。4人でつないだ投手陣も公式戦初先発となった高知県大会決勝・明徳義塾戦で最速144キロをマークした川竹巧真(2年・右投右打・175センチ87キロ・高知中出身)が最終回を締めた。
こうして7度目の秋季四国地区高等学校野球大会優勝と、4度目の明治神宮野球大会出場権を手にした高知。そこには阪神タイガース1巡目指名を受けた最速154キロ右腕・森木 大智を含む3年生たちの功績も欠かせないものとなった。彼らは夏の高知大会決勝戦2日後からノックや投手の心得伝授などを買って出て2年生メンバーをサポートした。
特に森木をはじめとする投手陣は、試合直前のシートバッティングで投手役として「生の140キロ超、130キロスライダー」のイメージ付けを行った。西野をはじめ各打者が「140キロ以上のストレートも速いとは感じなかった」とコメントしたのも納得である。
濵口 佳久監督も「『森木効果』といっていいと思います」とほほ笑んだ全員野球で臨む明治神宮野球大会。さらにレベルが上がる相手投手陣を高知打線がどのようにして攻略するか、今から楽しみである。
(取材=寺下 友徳)
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準決勝で明徳義塾を破るも決勝戦は及ばなかった鳴門
最終回にマウンドに立ち叫ぶ高知・川竹巧真(2年)
秋季四国地区大会決勝9回表に左翼ポール直撃のソロアーチを放った鳴門5番・藤中温人(2年・一塁手)