試合レポート

佐倉vs匝瑳

2021.07.15

攻守が噛み合った佐倉が32強進出決める

佐倉vs匝瑳 | 高校野球ドットコム
先発・藤田俊平(佐倉)

 2018年秋、2019年春にかけて2季連続でベスト16で、難関大学の進学志望の中学生から注目度が高まっている佐倉。2回戦を突破し、3回戦は匝瑳との対戦だ。

 まず1回表、佐倉は4番高橋渓の3点本塁打でいきなり先制した。その裏、1点を返されるが、エースの藤田俊平が好投。左サイドから常時125キロ〜130キロ前後の直球は球速表示以上に勢いがあり、110キロ前後のスライダーを投げ分け、打たせて取る投球を展開する。

 藤田俊の良さは、ピンチの場面でも投げ急がず、それでありながらテンポも良いこと。常にストライク先行ができる。ストレートもサイド特有の角度があり、打たれにくいものがある。実戦力が高い投手だった。

 初戦で16奪三振を記録した実力をこの試合でも発揮し、要所で三振を奪い、初回の1点以外、点を与えなかった。

 なんとか追加点を入れたい佐倉は6回表、一死一、三塁から6番岡村大地の左前適時打で1点を追加。さらに二死一、三塁からダブルスチールを仕掛け、三塁走者が生還する。7回表は、藤田恭輔の二塁打からチャンスを作り、相手の敵失で追加点。9回表には、打者一巡の攻めで、一挙5得点を入れ、11対1となった。

 投げては藤田俊平が9回を投げて、7奪三振、1失点完投勝利を挙げ、ベスト32進出が決まった。打線も大型スラッガーの高橋渓が本塁打を含む4安打4打点の活躍。打球も鋭く、走りを見ていても力強い。国公立大のスカウトから注目される逸材ではないだろうか。また、1番藤田恭輔も脚力とミート力を兼ね備えた好打者だった。

 大黒柱といえるエースがいて、機動力も長打力もある打線となっている。4回戦は中央学院と対戦。持てる力を存分に発揮して立ち向かっていきたい。

(記事=河嶋 宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.20

【春季京都府大会】センバツ出場の京都国際が春連覇!あえてベンチ外だった2年生左腕が14奪三振公式戦初完投

2024.05.20

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在31地区が決定、宮城では古川学園、仙台南、岩手では盛岡大附、秋田では秋田商などがシードを獲得

2024.05.21

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在33地区が決定、岩手では花巻東、秋田では横手清陵などがシードを獲得〈5月20日〉

2024.05.20

【秋田】横手清陵と本荘が8強入り、夏のシード獲得<春季大会>

2024.05.20

【岩手】花巻東、水沢商、盛岡誠桜、高田が8強入りして夏シードを獲得<春季大会>

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.17

「野球部や高校部活動で、”民主主義”を実践するには?」――教育者・工藤勇一さん【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.5】

2024.05.16

【宮城】仙台一、東北、柴田、東陵がコールド発進<春季県大会>

2024.05.19

【東海】中京大中京がコールド勝ちで17年ぶり、菰野は激戦を制して23年ぶりの決勝進出<春季地区大会>

2024.05.18

【秋田】明桜がサヨナラ、鹿角は逆転勝ちで8強進出、夏のシードを獲得<春季大会>

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?