佐倉vs匝瑳
攻守が噛み合った佐倉が32強進出決める
先発・藤田俊平(佐倉)
2018年秋、2019年春にかけて2季連続でベスト16で、難関大学の進学志望の中学生から注目度が高まっている佐倉。2回戦を突破し、3回戦は匝瑳との対戦だ。
まず1回表、佐倉は4番高橋渓の3点本塁打でいきなり先制した。その裏、1点を返されるが、エースの藤田俊平が好投。左サイドから常時125キロ〜130キロ前後の直球は球速表示以上に勢いがあり、110キロ前後のスライダーを投げ分け、打たせて取る投球を展開する。
藤田俊の良さは、ピンチの場面でも投げ急がず、それでありながらテンポも良いこと。常にストライク先行ができる。ストレートもサイド特有の角度があり、打たれにくいものがある。実戦力が高い投手だった。
初戦で16奪三振を記録した実力をこの試合でも発揮し、要所で三振を奪い、初回の1点以外、点を与えなかった。
なんとか追加点を入れたい佐倉は6回表、一死一、三塁から6番岡村大地の左前適時打で1点を追加。さらに二死一、三塁からダブルスチールを仕掛け、三塁走者が生還する。7回表は、藤田恭輔の二塁打からチャンスを作り、相手の敵失で追加点。9回表には、打者一巡の攻めで、一挙5得点を入れ、11対1となった。
投げては藤田俊平が9回を投げて、7奪三振、1失点完投勝利を挙げ、ベスト32進出が決まった。打線も大型スラッガーの高橋渓が本塁打を含む4安打4打点の活躍。打球も鋭く、走りを見ていても力強い。国公立大のスカウトから注目される逸材ではないだろうか。また、1番藤田恭輔も脚力とミート力を兼ね備えた好打者だった。
大黒柱といえるエースがいて、機動力も長打力もある打線となっている。4回戦は中央学院と対戦。持てる力を存分に発揮して立ち向かっていきたい。
(記事=河嶋 宗一)