試合レポート

福岡大大濠vs玄洋

2021.07.07

センバツ8強福岡大大濠が初戦突破、夏は「日替わり打線」

 第103回全国高校野球選手権福岡大会の2日目が7日、福岡県内で行われ、春日公園野球場では、今センバツでベスト8に進んだ福岡大大濠が、夏の初戦で玄洋に7回コールド勝ちした。初回にタイムリーなどで3点を奪って主導権を握ると、中盤、終盤と相手のミスにも乗じて得点を重ねて、9—0と圧勝した。

 スコアでは圧勝したが、八木監督の表情は険しかった。9得点もタイムリーはわずか初回の2本だけ。内野ゴロの間と犠飛で1点は加えたが、その他は敵失、暴投、ボークによるものだった。「自分たちの描いていた、イメージしていた展開ではなかった。夏は2年ぶりの大会でもあり、久しぶりの実戦でもあったので」と笑みはなかった。

 打線はセンバツでは4番に座っていた川上陸斗主将(3年)が1番に座った。「打線に勢いをつけたくて、1番にもってきた。けが人が多くて、この夏は日替わりというか、相手チームとか、その時の状況とかを考えて、打線を組んでいかないといけないようです」と八木監督。センバツでは3番を務めた山下恭吾遊撃手(3年)が右手の故障で夏の初戦に間に合わなかった。八木監督も「近々、復帰できると思うんですか…」と不安そうな表情だった。今夏の戦いは、今後ベストオーダーが組めるかどうかにかかってきそうだ。

 初の1番に抜擢された川上主将だが、結果は3打数1安打、2死球。「昨年夏は独自大会で3年生だけだったので自分たちは出ていない。2年ぶりの夏はやっぱり緊張しました。第1打席は力が入ってしまった。なんか、チームもふわっとした感じで試合をしてしまったのは反省です」と圧勝発進にも、悔しそうな表情を浮かべた。

 センバツ初戦で完投勝利を経験した毛利海大投手(3年)を温存し、背番号11の左腕、森本光紀投手(2年)が初戦の先発を任された。5回を1安打無失点と好投も「コントロールがよくなかった。監督さんからは『四球はホームランと同じだ』と言われていたんですけど…」と頭をかいた。

 昨年は独自大会で準優勝に泣いた福岡大大濠。春夏連続の甲子園の舞台へ、リベンジロードは険しくなろうと、1戦ごとに強さを増していくに違いない。

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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