東京学館船橋vs検見川
東京学館船橋が序盤7点のリードを守る!検見川も投打で楽しみな逸材が!
2番手・瓜生竜也(検見川)
4月24日、春季千葉県大会が開幕。東京学館船橋が検見川に7対6で競り勝ち、2回戦進出を決めた。
まず東京学館船橋は検見川の先発・浅野 翔太の制球が荒れたのを突いて、一死一、二塁から4番蜂須 賀颯の左越え適時二塁打で2点を先制。なおも満塁から7番滝口 敬太の右前適時打で2点を追加。さらに2回表にも打者9人の攻めで3点を追加。7対1と大きな差をつけたように見えたが、2017年には春夏でベスト4に進んだ検見川。簡単には終わらなかった。
7対1で迎えた3回裏、3番梅澤 志友の適時打で1点を返し、4回裏にも、一死一塁から8番早川 由希の三塁打、さらにホームスチールの間に1点追加と、粘りを見せる。そこからゲームは大きく落ち着いた。
接戦を呼び込むことができたのは検見川の2番手右腕・瓜生 竜也の投球が大きいだろう。この試合では2番センターでスタメン出場していたが、2回表の途中からマウンドに登ると、活発だった東京学館船橋打線を封じこむ。
ステップ幅が狭く、左腕を高々を掲げて真っ向から振り下ろすストレートは常時120キロ後半〜133キロを計測。昨秋には135キロを計測した瓜生。さらに自信を持つ110キロ前半のキレのあるスライダーで振れる打者が多い東京学館船橋打線を抑えていく。リードする武藤も「速球、スライダーのコントロールも良かったので、どんどん攻めていけました」と好投の瓜生を称える。
そして8回裏、武藤はレフトオーバーの適時二塁打。さらに途中出場の山口 直樹の二塁打で武藤は6点目のホームを踏んだ。武藤は180センチ73キロと恵まれた体格をした大型捕手で、攻守ともにバランスが取れた好捕手で、ボールを巻き込んで鋭い打球を打てる好捕手で、スローイングタイムも2.00秒前後を計測。遠投も100メートル以上投げる。酒井監督は「1年秋から正捕手を務めていますが、特に彼に対して指示することはありませんでした」と全幅の信頼をおいている。
捕手らしく読みが鋭い打撃も魅力で、グラウンドに立った時の雰囲気もあるので、非常に魅力的な選手だ。
7対6と1点差に迫った検見川だったが、あと1本が出ず、東京学館船橋が勝利を収めた。東京学館船橋は全体的に振れる打者が多いが、その中で注目したいのは蜂須賀。船橋シニア出身で、スローイングタイム2.00秒前後。高校通算9本塁打をマークしている。常にフルスイングを意識しており、打撃には自信を持っている。
実力的には五分五分だったが、検見川の酒井監督は「思いもよらないミスもあり、自滅の部分がある」と語るように、走塁ミス、守備のミスなど潰す機会もあり、検見川からすれば勿体無い試合展開だった。
(取材=河嶋 宗一)