花咲徳栄vs三郷工技
3投手で無安打完封リレー!花咲徳栄が完勝で初戦突破!
左から堀越 啓太、高安 悠斗、松田 和真
2015年から6年連続で甲子園出場している花咲徳栄が初戦突破を決めた。
花咲徳栄は3回、先頭の5番・飛川征陽の内野安打を皮切りに、打者14人で10得点の猛攻で点差を一気に突き放す。三郷工技先発・井上 想来のアンダーハンド気味のフォームから繰り出す緩いボールに上手く対応し、9番・味谷 大誠にはランニングホームランが飛び出すなど、この回に6安打、9者連続出塁で三郷工技を圧倒した。
例年、大型選手を育成する花咲徳栄。今年も楽しみな選手がいる。
先発した背番号10の、143キロ右腕・堀越 啓太(183センチ・84キロ・所沢南シニア)は、岩井監督の助言をもとに行き着いたという大きなテイクバックが特徴的なフォームから速球を投げ込み、初回の三者連続三振を含む3回7奪三振と快投。
4回のマウンドに上がった背番号11の松田和真(とかち帯広シニア)も1回2奪三振のわずか11球でで3人で打ち取る。
そして、5回には今夏の甲子園交流試合でもベンチ入りしていた背番号1の143キロ右腕・高安悠斗(183センチ81キロ・東京城南ボーイズ)が登板し、打者4人に対し3奪三振と、3投手で12奪三振の無安打無得点リレーを演じた。
2017年夏の全国制覇を機に花咲徳栄への入学を決めたという先発の堀越は、チーム内で熾烈な競争が行われているであろう花咲徳栄の投手陣について、「自分がダメでも後ろを任せることができるので、頼もしい存在です。ライバル意識はないです」と、これからさらに切磋琢磨して盤石な投手陣を作り上げていく。
そして打線では下級生から出場している3番の浜岡 陸、プロ志望届を提出している井上 朋也を後継し花咲徳栄の4番に座る冨田 隼吾を中心に能力が高い選手が揃う。冨田について岩井隆監督は、「今はまだ打球に角度はないが、井上に引けを取らない力強さはある」と5月、6月にゲームができなかった反動が大きく、経験値不足は度外視できない中でも、潜在能力の高さは確信しているようだ。
そんな今年のチームについて岩井監督は、「力でも技でもいける、隙のないチームを目指し、埼玉の150校に全勝できるチームを作りたい」と強豪ひしめく埼玉の頂点に向け新たなスタートを切った。
(記事=藤木 拓弥)