明石商vs東山
明石商が4季連続の甲子園に前進
完投勝利を収めた中森俊介(明石商)
4季連続の甲子園を目指す明石商が初戦を突破した。
明石商の先発は大会屈指の好投手である中森俊介(2年)。新チームが始まってからは「フォームを固めるのに苦労している」と本来の調子ではなかった。ストレートは走っていたが、序盤から粘りを見せる東山打線に球数を多く投げさせられた。
3回表には2本の安打と死球で一死満塁のピンチを招く。それでもこの場面で初球を打たせて、ピッチャーゴロでホームゲッツーに切って取り、先制点を許さない。
するとその裏、連続四球と2番・井上隼斗(2年)のバントヒットで無死満塁のチャンスを作る。ここで3番・植本拓哉(2年)が押し出し四球を選んで、1点を先制。さらに4番・福本綺羅(1年)の右前適時打で1点を追加すると、5番・宮城光伸(2年)が走者一掃の3点適時三塁打を放ち、一気に5点のリードを奪った。
対する東山は4回表に二死一塁から途中出場の原亮二(1年)の適時二塁打で1点を返すと、5回表にも二死一、二塁から5番・福島唯斗(2年)がレフトオーバーの2点適時二塁打を放ち、反撃を見せる。
食い下がる東山に対して明石商は4回裏に井上、6回裏に6番・福井雄太(2年)がそれぞれスクイズを決め、得意の攻撃で追加点を挙げる。中森も6回以降は立ち直りを見せ、無安打に抑える好投。167球を投じながらも粘りの投球で完投勝利を飾った。
センバツを懸けた準々決勝では大阪王者の大阪桐蔭との対戦が決まった。次戦に向けて狹間善徳監督は「どないしてコールド負けせんようにしようかなと考えてる。7点差になったらスクイズで6点差にせなアカンのかなという考えがある」と冗談を交えるなど、この日も狹間節は炸裂だった。全国屈指の戦力を保持するチームを相手にどんな戦いを見せてくれるだろうか。
東山は5回までに中森から3点を奪い、「思っていた以上に攻めてくれたので、手応えはあります」と足立景司監督は攻撃陣を評価。中森対策として、打撃練習でマシンの速度を上げるなど、速球への対応力を高めてきた成果は十分に発揮された。その一方で3投手が登板して、13四死球と投手陣乱調。春以降に向けては投手陣の整備が課題となりそうだ。
記事=馬場 遼
2019年 秋季近畿地区高等学校野球大会
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