専大松戸vs東金
1年生スラッガー・吉岡の本塁打で東金を圧倒!8回コールド勝ち!
先制ホームランの吉岡道泰(専大松戸)
専大松戸と東金の一戦は、専大松戸が終盤に打線が繋がり8回コールドで東金を下す。
試合は3番・吉岡道泰の豪快な一発で幕開けした。先頭の菊地が三振で倒れるも、2番・石井が四球を選び出塁。打席には、1年生ながら3番に座り既に風格漂う吉岡。甘めに入ったストレートを振りぬくと、打った瞬間という2ランホームランで先制する。これは、2年後が楽しみだと思わせる逸材。打席に入り大きく足を上げてもブレない軸足。上げた足をおろしながらトップに入り、浅すぎず深すぎず絶妙なトップ位置。右足の母指球と膝で円を描くようにボールを引き寄せ一気にアプローチを掛ける。とても1年生バッターとは思えない完成度。
一つ気になる点を挙げるとしたら、リードする右手のコックの緩みが気になる点。左手での押し込みが出来るバッターなので、利き手である右手手首のコックを少し締めればヘッドの効いたバットの使い方が出来ると考える。
一方、打たれた東金の先発・川戸だが球に力もあり一冬で化ける要素は十分に兼ね備えている。左肩を下げて右腕を上から振り下ろしていく右オーバーハンド。変化球もスライダーやフォークを投げ分ける。このフォークが左打者の外に逃げていきながら落ちていく厄介なボール。現に、初回ホームランを浴びた吉岡をフォークで三振に斬っており、魅力を感じさせる投手。
反撃したい東金の前には、専大松戸先発・平田が立ちふさがる。ストレートを主体とした配球のもと、スライダーやチェンジアップを投げ込む右腕。右打者へのインコース攻めでファールを稼いでいくと最後は外角のボールで勝負する本格派。
その平田から5回裏に1点をもぎ取る。先頭の鈴木が三遊間への内野安打で出塁。その後、犠打で一死、二塁のチャンスを作ると7番・野澤のタイムリーで1点を返す。コントロールは抜群なのだが、いかんせん球質が軽く感じる。軽くバットを振っただけでヒットになるシーンを多く見かける。これからの戦い、振れる打者が多く存在するチームと対峙した際にどうのような配球やボールで勝負するのか気になる所。
7回、8回に追加点を奪い10対1としたところで2番手に深沢鳳介が上がる。
スリークォーター気味から重いストレート、カットボールなど投げ最終回を締めくくった専大松戸が東金を下した。
敗れた、東金は振れる打者が多く点が線になれば爆発力を秘めたチーム。春を勝ち抜くには守備力向上が必須課題。打ち取った打球などは必ず処理する努力を心がければ、春先は見違えるチームになること間違いなし。
専大松戸は投手陣の層が厚い。秋の段階で完投できる投手が3人存在し、誰がエースでもおかしくない内容と結果である。あとは、打線が3点以上を序盤にプレゼントし精神的に楽な状況で投げさせてあげることが出来れば、秋の関東大会も視野に入る。
(記事=編集部)