高知vs高知東
高知1年・森木 大智、先発6回最速148キロ・105球8K無失点の上々夏デビュー!
初球148キロを出した高知・森木 大智(1年)
高知中(軟式)3年時に中学軟式・硬式野球史上初となる日本人150キロをマーク。チームの春夏中学軟式野球連覇に大きく貢献した森木 大智(高知1年・右投右打・184センチ81キロ)が第101回全国高等学校野球選手権高知大会準々決勝・高知東戦において「8番・投手」として大会初登板した。
やはり「軟式中学150キロ右腕」の肩書は伊達ではなかった。森木は「千賀 滉大(福岡ソフトバンクホークス)さんが、今年の開幕戦で初球161キロを出したのを思い出して、僕も思い切り腕を振ろうと思った」先頭打者初球でいきなり5月の県総体準決勝・高知商戦に並ぶ本人高校公式戦最速タイ。夏の選手権に登板した1年生投手を見渡しても帝京(東東京)の伊藤 拓郎(横浜DeNAベイスターズ~群馬ダイヤモンドペガサス~日本製鉄鹿島)が2009年夏の甲子園・九州国際大付(福岡)戦で、2012年愛媛大会準決勝・今治西戦では済美・安樂 智大(東北楽天ゴールデンイーグルス)が出した「148キロ」を叩き出す。
さらにその後の森木はストレートを軸にしなかがらも130キロ中盤のスプリット、120キロ台のスライダー、110キロ台後半のカーブを要所に配する心憎い投球を展開。濵口 佳久監督が「緊張していた。やはり高校1年生だと思った」と指摘したように4与四球は与えたもののの、6回105球を投げ2安打8奪三振無失点は準決勝に進出した高知の間違いなく大きな原動力となった。
それでも握力1つとっても「入学時の65キロからトレーニングで左右72キロになりました」。さらに試合後にも右打者インハイへの抜け球を例にとり「自分ではまだまだ物足りない」とはっきり言いきった森木の向上心が尽きることはない。次の7月27日(土)準決勝戦でぶつかる相手は県総体準決勝で4回1失点の試練を課せられた第2シード・高知商。「相手は全員しっかり振っていくし思い通りいくとは思っていないが、まだまだできることはさくさんある」普段の努力の先に導かれるのは「先輩たちと一緒に行きたい」高知10年ぶり14回目の夏甲子園出場である。
(文=寺下 友徳)