高松西vs石田・笠田・琴平連合
高松西、自慢の「足攻」で石田・笠田・琴平連合に快勝!
高松西先発・森真生(3年)
まず、琴平・土井 由喜部長が今大会限定で指揮を執った県内初となる3校連合「石田・笠田・琴平」について触れたい。結果は、高松西先発・森 真生(3年・右投右打・174センチ84キロ・高松市立勝賀中出身)の制球重視の投球に3安打完封負けに終わったが、先発の加藤 大和(琴平2年・右投右打・171センチ61キロ・高松市立国分寺中出身)が6回3失点のクオリティーピッチングを演じ、打っても二塁打を放つなど、チームとしてまとまって守り、点を取りに行こうとする意思は随所に感じられた。
今後、3校はは新入部員を迎え夏の香川大会で単独チームでの出場を目指す形にはなると思うが、今大会で得た成功体験と課題を、ぜひ共有・交換しあって前に進んでほしい。
ただし、この試合での高松西はそんな3校連合の頑張りを受け止めつつ、最後は自分たちの持ち味を強くグラウンド上に打ち出した。一例をあげれば清水 浩行監督が「相手と滑りやすいグラウンドの状況を見て有効だったと思った」セーフティバントのサインに対しても2番・内山 翔斗(3年主将・遊撃手・右投右打・166センチ58キロ・高松市立屋島中出身)と9番・森 一真(3年・二塁手・右投左打・169センチ54キロ・高松市立玉藻中出身)が1本ずつ成功。
1番・前川 遼太(3年・中堅手・右投右打・160センチ60キロ・高松市立龍雲中出身)、3番・土居 雅人(3年・右翼手・右投左打・173センチ70キロ・高松市立紫雲中出身)、投手としても最速137キロの5番・宮脇 大治(3年・左翼手・右投右打・178センチ66キロ・高松市立国分寺中出身)が形成る50メートル走6秒1トリオの特性を周囲が引き立てる役割分担もよくできていた。
主将の内山は試合後に春の目標を問われると「三本松、尽誠学園、藤井学園寒川などといった強い相手と戦う中で夏への課題を得たい」とあくまで殊勝なコメント。ただ、県内他校とは明らかに一線を画すこのスタイルを磨き上げていけば最終到達点「1986年センバツ以来2度目、夏の甲子園初出場」への可能性は、大きく広がってくるはずだ。
(文=寺下 友徳)