高松商vs松山聖陵
試合コントロールした高松商、3年ぶりに神宮舞台へ!
高松商先発・中塚 公晴(2年)
決勝戦にふさわしい重厚な試合を制したのは高松商だった。初回一死一塁から松山聖陵が仕掛けた二盗を新居聖龍(2年・捕手・右投左打・170センチ67キロ・丸亀市立飯山中出身)が正確な送球で阻止すると、返す刀で四球・犠打・遊ゴロで走者を進めた二死三塁から4番・立岩知樹(2年・一塁手・175センチ85キロ・右投右打・さぬき市立志度中出身)の右中間安打で先制。試合の主導権を握ることに成功する。
高松商・長尾健司監督が「責任を持たせるために」決勝戦マウンドに送り込んだ中塚公晴(2年・172センチ71キロ・右投右打・高松市立桜町中出身)も、四国大会初登板にもかかわらず2回表二死三塁から松山聖陵7番・湧川輝星(2年・右翼手・166センチ62キロ・右投右打・那覇ボーイズ<沖縄>出身)に同点打を浴びた他は7回104球6安打5奪三振2四球1失点と粘投。「ストレートとカットボールを使い分けた」新居のリードも中塚をアシストする。
この間、2回裏には二死満塁から3番・岸本将翔(2年・左翼手・179センチ82キロ・・右投右打・高松市立紫雲中出身)押し出し四球を選び勝ち越し。3回裏にはこの試合で3盗塁をマークした飛倉 爽汰(2年主将・中堅手・167センチ61キロ・高松市立龍雲中出身)の二盗からつかんだ二死三塁から失策により3点目を奪った高松商は、8回表から満を持してこの日は野手でも出場を控えていた香川卓摩(2年・165センチ62キロ・左投左打・東かがわリトルシニア出身)が登板。最終回はこの試合唯一の三者凡退を3個目の三振奪取で締めて、チームの目標としていた3年ぶり9度目の秋季四国大会優勝・3年ぶり3度目の明治神宮大会出場を決めた。
一方、敗れた松山聖陵だが、2年連続2度目のセンバツ出場はほぼ確実。今後は指揮官も認める全体的なレベルアップ。特に「身体が流れてしまうところがあるので、そこを修正したい」と語るエース・根本大蓮(2年主将・188センチ84キロ・右投右打・松山市立拓南中出身)をはじめとする投手陣が研鑽を積み、3度目の甲子園で悲願の初勝利を目指す。
(文=寺下 友徳)