試合レポート

横浜vs鎌倉学園

2018.07.29

横浜が夏3連覇達成!万波が甲子園に導く特大アーチ!

 南神奈川大会も遂に決勝を迎えた。神奈川県で史上3校目の夏3連覇を狙う横浜と、初出場を目指す鎌倉学園の対戦となった南神奈川の決勝。秋は鎌倉学園がコールドで勝利し、春は横浜がコールドで勝利しており、3度目の対戦に注目が集まったが、試合は序盤から横浜が主導権を握る展開となった。

 まずは1回、横浜は一死一、二塁のチャンスを作ると、4番・万波中正がセンターのフェンス直撃のタイムリーツーベースを放ち、ランナー二人が生還。横浜が先制点を挙げ、試合の流れを一気にたぐり寄せた。さらに3回表、横浜は無死二塁と得点圏にランナーを進めると、ここで万波が再び打席に立つ。真ん中低めの直球を振り抜くと、打球はレフト上段へ飛び込む特大のツーランホームランとなった。
 春に万波を見たときは、打撃フォームが固まらずにタイミングも全く合っていないような状態だった。その後も調子は上がらずに、夏の大会直前はベンチ外もささやかれた万波だったが、最後の夏にようやく期待通りの打撃を見せることが出来た。

 さらにその後も、横浜鎌倉学園に猛攻を浴びせる。万波のホームランが出た後も、一死二、三塁とチャンスを作り、8番・板川佳矢のセンターへの犠牲フライで5点目を挙げると、5回にも9番・遠藤圭吾のタイムリーでさらに1点を追加し6点目を挙げる。前半を終えた時点で6対0と横浜が大きく点差をつけ、試合を優位に進めていった。

 そして後半に入ると、横浜は継投で逃げ切りを図る。6回裏、ここまで好投を続けてきた先発の板川佳矢が二死一、二塁のピンチを背負うと、横浜は板川に変えて背番号10の黒須大誠をマウンドに送った。黒須は、先頭の5番・中野雅大に四球を与えて満塁とピンチを広げるが、続く6番・相澤宏知を内野ゴロに打ち取り無失点。落ち着いた投球で、鎌倉学園に勢いを与えない。

 その後、2番・山崎拳登のソロホームランなどでさらにリードを広げた横浜は、7対0と大きく差を広げた状態で最終回に突入する。9回裏は連打を浴びて3点を失うものの、最後は2年生左腕の及川雅貴が後続を断ち、3年連続の甲子園出場を決めた。

 横浜が夏の甲子園に出場するのは3年連続となるが、2年前は2回戦で履正社に敗れ、昨年も1回戦で秀岳館に敗れている。神奈川県代表として、100回大会の今年は何としても上位進出を狙いたいところだ。全国屈指の名門校の挑戦から、今年も目が離せない。

(文=栗崎祐太朗

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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