試合レポート

成田西陵vs旭農業

2018.07.12

成田西陵が12年ぶりの勝利!最後は主将が逆転打!

 成田西陵。過去12年公式戦で勝っていない。だが2008年夏、千葉沼南を準優勝に導いた中西威史監督の就任により、風向きが変わり始めた。

 2017年4月から監督に就任してから、少しずつ力をつける成田西陵。今年の春は県大会に進出した成東相手に2対5と接戦を演じた。そして夏初戦。1年前の春季大会(4対9)で敗れた旭農と戦うことになった。

 成田西陵は、いきなり先制する。一死満塁から5番下村広晃(2年)の適時打で1点を先制。さらに併殺崩れの間に1点を追加する。

1回裏、旭農は5番加瀬の適時打で1点を返す。さらに2回裏、8番中井 拓夢(3年)の右中間を破る三塁打を放つと、二死となって、1番島田 陽光(3年)が中前適時打を放ち、2番行方 颯(3年)が左中間を破る適時三塁打で逆転。さらに3番向後も適時打を放ち4対2と点差を広げた。

 だが成田西陵も4回表、5番下村晃の右中間を破る三塁打でチャンスを作り、一死三塁から7番宮本 悠生(1年)のスクイズで1点差に。そして7回表、二死二塁から1番金田皓成 (2年)の左中間を破る適時三塁打で同点。そして1、2年生の若き選手を引っ張る主将・2番山崎 晴貴(3年)の適時打で逆転に成功した。

 9回表にも1番・金田の適時打が飛び出し、6対4と突き放した。

 投げては下村 広幸(2年)が打たせて取る投球で旭農打線をしのぎ、4失点完投勝利で、12年ぶりの公式戦勝利を達成した。勝利の瞬間、選手たちは大きくガッツポーズ。勝利の味をじっくりと噛みしめていた。

 成田西陵はまだ1,2年生が多く残るだけにこの勝利の経験は大きなものとなっただろう。今後の成長が楽しみだ。

 敗れた旭農は背番号1の行方が素晴らしい動きを見せた。打っては2安打。スクエアスタンスで構え、トップからインパクトまで無駄のないスイング軌道でボールをとらえ、広角に打ち分ける打撃技術は素晴らしい。一番目を引いたのはフットワークが軽快な遊撃守備、一歩目の反応が素早く、バウンドの合わせ方もうまい。そして投手としては130キロ台の速球を投げるだけにスローイングも強い。十分に大学でも続けられるだけの技量は示してくれた。

(文=河嶋宗一)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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