都立墨田工vs日工大駒場
終盤の猛攻で都立墨田工がコールド勝ち!
立ち上がり苦しんだ都立墨田工が終盤に流れに乗り、一気にコールド勝ちを収めた。
試合を振り返ると、都立墨田工は1回表、無死満塁、2回表、一死一、三塁のチャンスを作りながら無得点に終わり苦しい立ち上がり。
先制したのは日工大駒場で二死一、三塁から4番小村 洸太(2年)の適時打で1点を先制する。3回表、都立墨田工は逆転に成功するも、走者を出しながらもあと一本が出ない苦しい試合展開が続く。
そして7回表、無死満塁のチャンスから7番佐藤 大輔(3年)が初球をとらえ、左翼線を破る適時三塁打で三者生還。さらに佐藤はバッテリーミスで生還し、6対1と点差を広げる。
8回表には3番青木 竣平(3年)の内野安打、4番横川 大介(3年)の左前安打で、無死一、三塁。その後、二、三塁まで走者を進め、5番野上 晟史(3年)が2点適時打を放ち、8対1と点差を広げた。代打・仁平 天馬(3年)は四球で歩き、なおも一死二、三塁のチャンスから8番塩川誠也(3年)の適時二塁打で2点を追加。さらに9番秩父弘樹(3年)の適時打で11対1と10点差と広げた。終わってみれば、14安打11得点と追加点を入れてから一気に突き放した。
そして7回裏から登板している墨田工のエース・青木が素晴らしいピッチングを見せる。青木は182センチ62キロとかなり細身だが、打者としては3番を打っているように打撃センスも高く、走り方も見ていても躍動感を感じるアスリートタイプ。投げ込むボールはまさに逸材だった。
右オーバーから投げ込む直球は常時130キロ~135キロを計測。ボールの回転数も高く、質の高さを感じさせ、このまま140キロ台まで達するようになれば、さらに見栄えするタイプになるだろう。
変化球は110キロ台のスライダー、100キロ台のカーブを投げ込むが、とにかくよいのは腕が振れること。打者からすれば迫力があり、打ちにくさを感じるだろう。
青木は7、8回すべて打者を三振に打ち取る圧巻のピッチング。エースの6者連続空振り三振で8回コールド勝ちを決めた都立墨田工が3回戦進出を決めた。日工大駒場は墨田工の先発・横川から6安打を放っていたが、横川の平均球速は120キロほど。それから10キロも平均球速が違うとここまで見え方も変わるのか…というぐらい空振りが多かった。
投打ががっしりかみ合った都立墨田工は3回戦で成城と正則の勝者と対戦する。
(レポート=河嶋宗一)