試合レポート

木更津総合vs横浜

2018.05.22

終盤で一気に畳みかけた木更津総合が横浜を下す

木更津総合vs横浜 | 高校野球ドットコム
ハイタッチを交わす木更津総合バッテリー

 2回戦の花咲徳栄戦で最終回に6点を奪い、準々決勝に駒を進めた横浜。対するは、東京2位の国士館に7回コールドで勝ってきた木更津総合。どちらも一度火がついたら止めることは簡単ではない。この試合も自慢の打線が爆発した。

 先制したのは木更津総合。1番・東智弥横浜先発の板川佳矢の初球を捉えると、打球はセンターの頭上を越える三塁打となる。続く2番・神子瑞己はセカンドへの内野安打を放ち、木更津総合が先制点をもぎ取る。

 その後も木更津総合打線の勢いは止まらず、3番・山中稜真がライトへヒットを放ちチャンスを広げると、4番・野尻幸輝のセカンドへの併殺打の間にもう一人ランナーが返り、2点目。さらに二死から5番・太田翔梧がライトにヒットを放ち、チャンスが続く。

 ここで早くも横浜ベンチが動く。先発板川に代えて、最速149キロ左腕・及川雅貴にスイッチする。しかし、エンジンのかかった木更津総合打線には関係ない。6番・大久保貴揮がセンターにヒットを打つと、7番・田中斗暉也には死球。相手のミスもあり、チャンスを広げると8番・小池柊稀、9番・白井竜馬が連続タイムリーを放つなど、この回だけで7点を奪う。

 その裏の木更津総合の守備。先発の白井は2番・山﨑拳登に四球を与えると、3番・齊藤大輝の打席の間に盗塁を決められ、得点圏までランナーが進む。
しかし、4番・内海貴斗をキッチリセカンドゴロに抑え、横浜の反撃の芽を摘んだ。

 だが2回以降は横浜打線の猛攻を受ける。2回は一死から6番・及川を四球で歩かせると、7番・角田康生と8番・長南有航に連続ヒットを打たれ、1点を返される。

 3回には先頭の2番・山﨑にレフトへヒットを打たれると、4番・内海にレフト線へのタイムリー二塁打を打たれ、2失点。
続く4回は8番・長南に右中間に飛び込むツーランホームランを浴び、5回までに5失点。結局7対5で前半を折り返すことになった。


木更津総合vs横浜 | 高校野球ドットコム
マウンドに集まる横浜ナイン

 後半は先にどちらが先に点数を奪うかで、流れは大きく変わることが予想されるこの試合。先に追加点のチャンスを掴んだのは木更津総合だった。

 7回一死から木更津総合2番・神子がレフトへ二塁打を放つと、続く3番・山中は四球を選び、一死一、二塁。ここで前の打席までヒットがなかった4番・野尻が、値千金のタイムリーヒットで欲しかった追加点が木更津総合に入る。

 ここから横浜のミスも重なり、打者一巡の猛攻で7回に一挙6点を奪う。

 大量リードをもらった木更津総合の白井は、7回は3番・斎藤、4番・内海に出塁を許すも、最後は5番・大手晴をセカンドのダブルプレーで斬って取りゲームセット。木更津総合横浜を13対5の7回コールドで下した。

 試合はまさかの結果となったが、どちらの打線も凄まじい破壊力だった。しかし初回に7失点したのが横浜にとっては痛かった。昨日も先発し完投している板川。昨日の疲労が残っていたかもしれないが、それ以上に木更津総合番・東のバッティングのダメージの方が大きかったのだろう。

 一方の勝った木更津総合は、勢いに乗ったら止めるのが難しい。特に1番・東が今日は4打数3安打と絶好調である。脅威の1番打者が準決勝・決勝でも切り込み隊長として、打線を引っ張るか、注目したい。

(文・写真=編集部

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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