習志野vs作新学院

好リリーフを見せた古谷拓郎（習志野）

　19日に開幕した春季関東大会は二日目を迎えた。[stadium]ゼットエーボールパーク[/stadium]の第2試合では、栃木県大会優勝の作新学院と千葉県大会準優勝の習志野が対戦。試合は序盤から習志野が力を見せる展開となった。

　1回裏、習志野は一死三塁のチャンスを作ると、3番・柏木 貞治の打球が相手のエラーを誘い、三塁ランナーが生還。1点を先制し、習志野が試合の主導権を握った。
　追加点は4回裏、3番・柏木がレフト前ヒットで出塁すると、4番・岡 尚吾がツーランホームランを放ち、欲しかった追加点を挙げる。これで得点は3対0となり、試合はこのまま前半戦を終えた。

　前半戦はなかなか流れを掴めなかった作新学院だったが、後半戦に入るとようやく反撃の狼煙が上がる。
　6回表、先頭の代打・齋藤が中前ヒットで出塁すると、その後3番・篠田 大輔の中前ヒットなどで一死二、三塁とチャンスを広げる。このチャンスで4番・沖 龍がレフトへタイムリーヒットを放って、作新学院は 1点を返す。
　なおも一死二、三塁とチャンスは続き、打席には5番・田中 碧。真ん中付近に甘く入ってきたボールを振り抜くと、強烈な打球がレフトへ飛んだ。しかし、この打球はレフトの真正面でランナーとなり、さらに飛び出していた二塁ランナーが帰塁できずに痛恨のダブルプレー。
　チャンスが一瞬にして消え、作新学院にとっては痛いプレーとなった。

　こうなると、試合の流れは再び習志野に傾きだす。6回裏、3番・柏木の内野安打などで一死一、二塁のチャンスを作ると5番・和田 泰征に中前タイムリーが生まれ、4点目を挙げる。さらにその後も、習志野は6番・山下 賢人の中前タイムリー、9番・佐藤 将聖の中前タイムリーなどでさらに追加点を挙げ、この回だけで4点を奪うことに成功した。

　7回途中からは、背番号10の古谷 拓郎をマウンドに送り、習志野は逃げ切りの体制に入る。古谷は柔らかな腕の振りから、非常の伸びのある直球を投げ込み、２回2/3を１安打無失点に抑える好投を見せた。

　試合はこのまま7対2で習志野が逃げ切り、16年夏の甲子園優勝校を撃破して、８強進出を決めた。習志野は明日、4強を懸けて日大三と対戦する。日大三も今春の選抜甲子園出場校であるだけに、撃破したい相手だ。日大三との準々決勝は、明日[stadium]千葉県野球場[/stadium]で行われる。

（文・写真＝栗崎 祐太朗）