近江vs八幡商
完封リレーで近江が8強進出
近江2番手の金城登耶
近江の先発は本格派右腕の佐合大輔(3年)。この春に球速が143㎞まで伸びたというストレートがコースに決まり、立ち上がりを三者凡退に切って取る。するとその裏、一死二、三塁のチャンスを作り、高校通算28本塁打の4番・北村恵吾(3年)を打席に迎える。打席結果は遊撃ゴロとなったが、三塁走者の家田陸翔(3年)が生還し、先制点を奪う。
八幡商先発の磯貝聡克(3年)は左腕からキレのあるカーブやチェンジアップを有効に使い、それ以上の追加点を許さない。すると5回表、2つの四球で二死一、二塁と一打同点のチャンスを掴む。ここで近江はエースの金城登耶を投入。続く打者を二塁ゴロに打ち取り、ピンチを凌ぐ。
追加点が欲しい近江は6回に二死一、三塁から7番の山田竜明(3年)が見事な流し打ちで右翼前に適時打を放ち貴重な追加点を挙げる。さらに8回にも2番手の坂田 実和津(3年)からセンバツではベンチ外だった神殿 康成(3年)が犠飛を放ち、勝利を大きく手繰り寄せた。
何とか一矢報いたい八幡商は最終回に2本の安打で二死一、三塁の好機を作る。しかし、ここも金城が踏ん張り、三塁ゴロで試合終了。佐合、金城の完封リレーで近江が8強にコマを進めた。
近江はセンバツからメンバーを約半数入れ替えたが、力のあるところを見せつけた。しかし、多賀彰仁監督は「もうちょっと打たないと」と選手に奮起を促した。1年生が入部し、部員が104名に増えた近江。競争は激しく、次戦はまた違ったメンバーで挑むことになりそうだ。
(文・写真= 馬場 遼)