近江兄弟社vs八幡

先発・小澤（近江兄弟社）

　29日、[stadium]湖東スタジアム[/stadium]では近江兄弟社対八幡の三回戦が行われた。近江兄弟社は2回戦から登場し、初戦で湖南農業にコールド勝ちを収め3回戦を迎える。一方、八幡は初戦、光泉を相手に終盤に逆転し勝利を収め、続く二回戦では、虎姫に7対0で勝利し勢いに乗っている。両校の試合は最後までどうなるかわからない熱戦になった。

　近江兄弟社先発の小澤は初回、1番藤井、2番富田を三振に斬り、3番磯上竜に右前打を打たれたものの、4番中島を三振に抑え上々の立ち上がりを見せる。

　八幡先発の磯上竜も安打は許すものの、初回を0点に抑え、こちらも上々の立ち上がりを見せる。

　試合が動いたのは3回表、近江兄弟社が一死から8番野村が右中間を破る三塁打でチャンスをつくり、三振と死球で一死一、三塁にすると、2番鈴嶋が適時右前打で先制点を挙げる。続く3番口分田にも適時打が飛び出し、近江兄弟社が2点を先制する。

　先制を許した八幡だが、すぐさま反撃に出る。一死から2番富田が右前打で出塁すると、3番磯上竜、4番中島も安打で続き、一死満塁のチャンスを作る。しかし八幡の先発・小澤の前に5番川原は三ゴロ、6番磯上拓は三振に倒れ、得点を奪えない。

　続く4回裏、八幡は連続安打で無死一、二塁のチャンスを作る。ここで9番西井が犠打を試みるが、近江兄弟社の一塁手・内匠がバントの打球を素手で掴みそのまま三塁に投げる好プレイで三塁進塁を許さない。その後も後続が倒れ、得点にはならなかった。

　その後両者、安打を放つもののスコアが動かないまま迎えた8回表、近江兄弟社は先頭の4番犬丸が左前打で出塁すると、5番松田の打席でヒットエンドランを仕掛ける。松田が放った打球は、ライナーで八幡遊撃手藤井を襲うが、藤井がこの打球をダイビングキャッチでアウトにし、すぐさま一塁送球でダブルプレーとし、流れを八幡に引き寄せる。

　流れが八幡に傾きかけたところだったが、近江兄弟社・小澤がそれを断ち切る。八幡先頭の5番川原を三ゴロで抑えると、続く6番磯上拓、7番嶋本を三振に斬り、八幡に反撃の隙を与えなり。続く9回も無失点で締め、近江兄弟社がベスト8に進出した。

　八幡は、序盤でのチャンスで得点できなかったのが痛かった。

（文・写真＝ 伊藤 幹太）