創価vs佼成学園
3番・浪川の逆転サヨナラ2ランで創価が佼成学園を下す!
サヨナラホームランを放った浪川広之をホームに迎え入れる創価ナイン
4月8日、春季東京都大会3回戦が行われ、[stadium]ダイワハウススタジアム八王子[/stadium]の第1試合では佼成学園と創価が激突した。佼成学園は強打を武器に、昨秋の東京都大会は準優勝に輝き、初戦となった2回戦の東京戦でも二桁得点を叩きだした。この試合でも、佼成学園が自慢の強打を見せるのか注目が集まったが、試合は予想に反して接戦となった。
まず先制したのは創価だった。1回裏、佼成学園の守備の乱れにつけ込んで一死三塁のチャンスを作ると4番・菊地郁也のショートゴロの間にサードランナーが生還。さらに3回、今度は二死満塁とすると押し出しの四球をもぎ取り2点目を挙げた。
先制を許した佼成学園は、初回から毎回のように得点圏にランナーを進めるが、決定打が出ずに得点を挙げることが出来ない。試合は2対0のまま中盤に入った。
たが5回表、佼成学園が反撃にでる。ここまで2安打を放っていた1番の笹渕勇武が、レフトスタンドへ豪快なソロホームランを放つ。これで2対1となり、創価に1点差と迫る。
さらに終盤に差し掛かった8回表、二死を取られた後から5番の内野安打などで二死満塁のチャンスを作る。ここで打席には、背番号19の志賀昂也が代打に送られる。志賀は、このまたと無いチャンスの場面でランナー2人を返す中前タイムリーヒットを放った。志賀の一打で、佼成学園が遂に逆転に成功し、この試合初めてリードを奪った。
佼成学園の三塁側スタンドは一気に盛り上がり、このまま佼成学園が逃げ切るかと思われた。しかし9回裏、劇的な幕切れが待っていた。
創価はランナーを1塁に置いた状態で、打席には3番の浪川広之が入る。真ん中付近に入って来たスライダーを振り抜くと、打球はライトスタンドに飛び込み、逆転サヨナラホームランとなった。浪川の勝負強い一振りで、4対3で創価がベスト16入りを決めた。
試合後、創価の片桐監督は「選手は、よく慌てずに我慢をしてくれました。投手陣も吉澤、菊地が丁寧に我慢して投げてくれました。」と語り、選手たちを手放しで褒めた。またサヨナラホームランを放った3番の浪川も「(サヨナラホームランは)嬉しかったです。どんな展開でも、自分たちの野球をやろうと焦らずにできました」と笑顔で話した。
創価はこれでベスト16に進出し、14日に都立城東と対戦することが決まった。浪川は「一戦一戦、戦うだけなので、最高の準備をして臨みたいと思います」と力強く話し、次戦に向けて気持ちを引き締めた。
(取材・写真=編集部)