半田vs阿久比
冬のトレーニングと振り込みでパワーアップした半田、7長打で快勝
半田・新美奏太投手
いい形の試合運びで、一次リーグ戦で2勝を挙げて二次トーナメントへの1位通過を決めた半田。このところ知多地区では安定して上位に食い込めるようになっているが、この夏に引退して3年生たちは先の入学試験で京都大2人、名古屋大4人など国公立大への合格者も多く出ていて、「野球で培った集中力を受験勉強でも発揮してくれたようです」と、後藤浩介監督も喜んだ。
そして新チームも、「自分たちのやれることをきちんとやっていくという姿勢で、この冬は、パワーアップを目指して振り込みを多くやってきて、ロングティーの成果が出たのだと思います」と後藤監督が言うように、7本の長打を放ち阿久比に快勝した。
2回の半田は5番竹嶌君の中越三塁打と続く新美奏太君の二塁打と連続長打で先制し、さらに内野ゴロで三塁を進めるとスクイズで追加点を奪う。3回にも、二死三塁から4番高橋効君が左越二塁打で追加。さらに5回にも一死二塁で3番竹内澪君が右線二塁打して二塁走者を帰す。そして9回にも9番の青山君が気迫の右中間三塁打を放つと暴投で帰り、二死からも2番山盛君が安打で出ると続く竹内澪君がまたまた二塁打を今度は中越に放って6点目が入った。
試合展開的には先制~中押し~さらに中押し~ダメ押しと得点していくのだが、そのシーンにことごとく長打が絡んでいたということは、冬の間のトレーニングとパワーアップの成果は間違いなく出ていると言っていいのではないだろうか。
今年で創立40周年となる阿久比。就任3年目となる石川裕晃監督は赴任当初のユニフォームは漢字で「阿久比高校」と表記されていたものを「あまりはっきり読んで貰えないことも多い」という理由から、ローマ字で「AGUI」と表記され現ユニフォームとした」という。
この日は、母校の半田に敗退したが、混戦のリーグ戦ではまだまだ望みは捨てていない。「最後の最後になって、少し追い上げられたことは、チームとしても諦めないという姿勢は示せたし、今後へつながるものとなるのではないでしょうか」と、9回の追い上げは評価していた。
(文=手束 仁)