日本学園vs青山学院
日本学園が最終回の激闘を制して代表決定戦へ
中前へ2点タイムリーを放つ日高将(日本学園)
3月17日に開幕した、春季高等学校東京都大会1次予選。[stadium]堀越学園総合グラウンド[/stadium]の第1ブロックでは、青山学院対日本学園の試合が行われた。
試合は最終回までもつれる、激闘となった。
序盤は、日本学園のペースで試合が進んだ。まずは1回裏、日本学園は二死三塁のチャンスを作ると、4番・加藤英一のセンター前ヒットで1点を先制する。2回表に、押し出しの四球で同点となるものの、その直後の2回裏に日本学園は猛攻を見せる。
一死三塁のチャンスを作ると、8番・中島夏暉の二ゴロの間にランナーが生還。さらにその後、四球などで二死満塁として、背番号15の3番・日高将がセンター前へタイムリーヒットを放つ。これさらに2点を追加し、青山学院の先発・川本将納をマウンドから引きずり降ろした。
タイムリーを放った3番の日高将は、「秋から最も成長した選手」としてチームメイトから名前が上がり、「ミート力が上がった」という評判通り、しっかりとセンター前へはじき返した。
その後も、代わった浅野元汰からさらに1点を奪い、得点は5対1。日本学園が早くも試合の主導権を握ったかに見えた。
しかし6回、今度は青山学院が反撃にでる。一死二、三塁のチャンスを作ると、7番・坡山哲大がレフトへタイムリーツーベースを放ち1点を追加する。続く8番・佃駿太も、センターオーバーのタイムリースリーベースを放ってさらに2点を追加。なおも一死三塁の場面で、9番・市川廉也がスクイズをきっちりと決め、この回なんと4点目。青山学院が怒涛の攻撃で、試合を振り出しに戻した。その後は両者無得点が続き、試合は最終回を残すのみとなった。
9回表、青山学院は二死から2番・古屋和紀、3番・渡邉俊明が連打を放ち、さらにレフトの打球処理のミスも重なって二死二、三塁のチャンスを作る。
この大事な場面で4番・川本将納が中前にタイムリーヒットを放ち、3塁ランナーが生還。4番が大仕事を果たし、遂に青山学院が逆転に成功した。
だが、この試合では初めて追う展開となった日本学園も簡単には終わらない。青山学院のミスにつけ込み、ランナーを3塁まで進める。
青山学院としては踏ん張りたい場面だったが、ここで痛恨のワイルドピッチで3塁ランナーの生還を許し、試合は再び振り出しに戻った。
このまま一気に決着をつけたい日本学園は、この試合で2打点を挙げている3番・日高将が打席に立つ。2球目を捉えた打球は、センターへの大飛球となり、これをセンターが目測を誤り落球。さらに中継が乱れている間に、日高はノンストップで3塁も回り、そのままサヨナラのホームへ滑り込んだ。
日本学園が最終回の激闘を制し、21日に行われる予定の代表決定戦に駒を進めた。
(取材・写真=編集部)