高松商vs健大高崎
「明治神宮枠」狙う高松商、関東大会ベスト8・健大高崎にサヨナラ勝ち!
9回裏高松商二死三塁から4番・藤川 眞嘉(2年・捕手)が中越サヨナラ打を放つ
明徳義塾(高知)の明治神宮大会優勝に伴い、一般枠が1枠増となり「4」枠となった四国地区センバツ枠の当落線上になる四国大会ベスト4・高松商(香川)が、関東・東京地区一般枠5枠目を争っている健大高崎(群馬)にサヨナラ勝ちし、秋の香川県高等学校野球連盟招待試合3試合目にして県勢初勝利を収めた。
この試合、「きちっと守っているからこそ、機動破壊が活かされる」を学んだ前夜の健大高崎スタッフとの交流会を経て高松商・長尾 健司監督が選手たちに与えたテーマは「1つのアウトを確実にとる」。先発で7回123球・6安打5四死球ながらけん制死、盗塁死一度ずつを取り2失点に封じた香川 卓摩(1年・左投左打)をはじめとして彼らはその目標を無失策で体現し、4回裏には健大高崎、サインプレーの乱れに乗じた無死二・三塁から内野ゴロと4番・藤川 眞嘉(2年・捕手・右投右打)の右前適時打で2点を先制した。
健大高崎も反撃。6回表には一死三塁から4番・髙山 遼太郎(2年・左翼手・右投左打)中越二塁打と5番・大柿 廉太郎(2年主将・捕手・右投右打)の技ありスクイズで同点とすると、8回表には高松商2番手・上原 康生(2年・左投左打)から大柿の左越大会第2号で勝ち越し、前日の2試合を大勝した原動力である長打力を示す。
ただ、この日の高松商には粘り腰があった。その裏、二死一・二塁から8番・上原が執念の二塁内野安打で同点に追い付くと、送球が乱れる間に一塁走者も生還。4対3と勝ち越す。
その後、高松商は9回表に上原が健大高崎1番・山下 航汰(2年・一塁手・右投左打)の強烈な投手ライナーを側頭部に当て負傷退場するアクシデントもあったが、その後一死満塁のピンチも3番手の高橋 雅樂(2年・右投右打)が3番・大越 弘太郎(2年・遊撃手・右投右打)の中犠飛のみに抑える奮闘。9回裏二死三塁から4番・藤川による中越サヨナラ打への布石を作った。
「センバツ出場可能性がある学校との対戦であることは意識していた」(藤川)中で、力を出し切っての勝利は四国大会準決勝で2対12で英明に6回コールドで敗れたことを補ってあまりあるもの。たとえ招待試合とはいえ、この勝利は準優勝した2016年以来、2年ぶり27回目となるセンバツ出場へ向け、大きな追い風になったことは間違いない。
(レポート=寺下 友徳)
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