星稜vs北越
チーム一丸の継投策!星稜が我慢の準々決勝を勝ち切る!
5回からロングリリーフの河村 俊平(星稜)
北越は8回裏に代打攻勢で1点差に迫ると、9回裏に相手のワイルドピッチで同点。延長に持ち込んだ。11回表、星稜は五番・河井陽紀内野手(2年)のタイムリーで1点を勝ち越すが、北越はその裏に二死走者無しから五番・大橋輝一内野手(1年)がレフト前へポテンヒットを放つと、続く六番・小林健人内野手(1年)がレフトオーバーへのタイムリー二塁打。再び同点となり、12回へと進んだ。
12回表、星稜は八番・山瀬慎之助捕手(2年)の四球と代打・岡田大響外野手(1年)の二塁打で一死二、三塁のチャンス。この場面で一番・南保良太郎内野手(2年)がライトへ2点タイムリーを放ち、ようやく勝負の決着がついた。星稜は秋の北信越大会では2006年以来の準決勝進出を決めた。
3時間28分の激闘を終えた、星稜・林和成監督は「私は何度も心が折れそうになりましたが、選手たちは本当に良く粘ってくれた」と疲れた表情ながらも選手を讃えた。
この試合のポイントは、エース・奥川恭伸(1年)を4回、球数54という状況で交代させたことにある。前日の1回戦で完封、連投となった1年生エースをどうするか。
「壊すわけにはいかない。来週(準決勝と決勝の)2試合投げてもらわないといけないですから」と指揮官はこの日の朝まで熟考。その結果下した決断が、「イニングは3回から5回。球数は50球程度で交代させる」というものだった。
5回からロングリリーフをすることになる背番号13・河村俊平(2年)にも早めに準備するように伝えた。チーム全体にも指揮官の意図は伝わり、主将の竹谷理央(2年)は、「早めに点を取ってあげたかった」と話した。
河村は終盤に捕まったが、「良く投げてくれた」と指揮官は絶賛。最後は山口来聖(2年)と佐藤海心(2年)の二人がマウンドを守った。本来は投手ながらケガで投げられない主将の竹谷も「来週には投げられるようになりたい」と意気込む。勝負の準決勝と決勝へ向け、我慢の準々決勝を勝ち切った星稜。目標は1994年以来の秋の北信越制覇だ!
(文・写真=松倉 雄太)
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