試合レポート

水口東vs長浜北星

2017.07.24

公立対決を制した水口東が創部初の4強入り!

 23日、皇子山球場では水口東長浜北星の準々決勝がおこなわれた。長浜北星は3回戦で北大津にコールド勝ちを収め、長浜商工時代を含め40年ぶりのベスト8進出。ベスト4をかけた公立校同士の対決は午前10時4分にプレーボールがかかった。

 先発投手は水口東が左腕の瀬古創真長浜北星はサイドハンド右腕の八木諒樹。ともにエースナンバーを背負った三年生同士の投げ合いとなった。

 初回に一死満塁のチャンスを作りながら、得点に結びつけられなかった後攻の水口東は続く2回、再び好機を作る。先頭の7番・青野一登(3年)が四球で出塁すると、8番・鵜飼崇正(3年)が内野安打。9番・谷口永(3年)が四球で続き、無死満塁の場面で水口ベンチが選択した作戦はスクイズ。結果的に1番・永野一輝(3年)はバットに当てることができなかったものの、投球をキャッチャーが後逸(記録は捕逸)。スタートを切っていた三塁ランナーの青野がホームを踏み、先制点が水口東に入る。

 なおも無死二、三塁の場面で永野が中前にはじき返し、二者が生還。水口東がこのイニング3点を奪う。

 長浜北星は初回と三回に先頭打者が出塁し、バントで得点圏に進めるも後続が続かず無得点。4回も一死後、4番・八木が四球を選ぶも、5番・中川黎哉(3年)の送りバントを水口東・瀬古が好フィールディングで処理し、一走を二塁で封殺。続く6番・木下永裁(3年)が三塁線を抜く二塁打を放ち、二死二、三塁と好機を作り直すが、7番・辻林太朗(3年)は右飛に倒れ、またしても無得点に終わってしまう。

 水口東は2回以降、二塁打2本を含む4安打を放ち、得点機を三度作るも追加点を挙げるには至らず。

 反撃に転じたい長浜北星だったが、5回以降はわずか1安打。7回以外は三者凡退に抑えられ、一点も奪えぬまま、最後の打者、中川がセンターフライに倒れ、ゲームセット。水口東が3対0で勝利を収めた。

 ともに最後まで投げ切った両先発投手の投球数は瀬古が131球、八木が144球。試合の軍配こそ水口東に上がったが、一球一球に魂のこもった両エースの気迫あふれるピッチングは見応え十分だった。

 水口東は創部初のベスト4進出。25日、決勝進出をかけ、昨夏の滋賀の覇者、近江と対戦する。

(文:服部 健太郎

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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