都立小岩vs都立鷺宮

　夏の大会8年ぶりの勝利で勢いに乗る都立鷺宮が、戦力が充実している都立小岩に挑んだ一戦。

都立鷺宮は背番号15の不動竣太が先発したが、1回表都立小岩の2番・脇本圭太から6者連続四死球。暴投に、押し出しで2点を献上したところで、都立鷺宮の投手は、背番号１、身長155センチと小柄な佐野翔一に交代した。佐野に交代した後も、遊失や角石陸月の中前安打などで3点を追加する。

初回に重い5点を入れられた都立鷺宮であるが、都立小岩の先発・横手投げの桐生大地を攻め、1番・金子敬大が右前安打。2番・水野遼がセンター深くに難しい打球を打つが、都立小岩の中堅手。戸村亮が好捕。前の試合に続き、戸村がラッキーボーイ的な活躍をする。それでも、桐生も立ち上がり制球が定まらず2四死球などにより、押し出しで1点を献上する。

都立小岩は2回表にも、3番・稲葉慎也の右犠飛や、ラッキーボーイ・戸村の右前安打に失策も絡み2点。その裏都立鷺宮は、2番・水野の二塁打、4番・佐藤 翼の右前安打で1点を返し、乱打戦の様相になる。

3回表都立小岩は、8番・角石の右中間を破る三塁打を皮切りに3点を追加する。
4回裏都立鷺宮は、3番・花嶋大輝の左中間を破る三塁打などで1点を返すも、都立鷺宮の反撃もここまで。

4回途中から佐野に代わって登板した都立鷺宮の3番手・大沢拓海は5回表に9番・桐生の満塁の走者を一掃する三塁打などで5点を挙げ、試合を決める。その裏、桐生に代わって登板した下手投げの鈴木竜馬は安打を1本打たれたものの、3人から三振を奪い、15対4、5回コールドが成立した。
安打数は都立小岩の11本に対し、都立鷺宮は8本。8年ぶりの勝利をものにした打棒は、十分に威力を発揮した。

しかし、失策数は都立小岩の１に対し都立鷺宮は６。四死球は、都立小岩は5と決して少なくはないが、都立鷺宮は10もあり、失策と四死球の差が点差となった。それでも都立鷺宮は、杉山真司監督の指導の下、確実に力を付けつつある。

一方都立小岩はこの試合、エースの合六彪流を温存できたのは、大きかった。次は17日[stadium]江戸川区球場[/stadium]で都立小山台と対戦する。早稲田実出身の西悠介監督率いる都立小岩が、都立小山台のベテラン・福嶋正信監督にどう立ち向かうか。東東京の都立勢の勢力図を占う意味でも、興味深い一戦だ。

(レポート＝大島 裕史)

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