試合レポート

滝川vs尼崎西

2017.04.17

滝川・結城彪が決勝打!次戦へ向けて残った課題とは?

滝川vs尼崎西 | 高校野球ドットコム
結城彪(滝川)

 この試合の注目は兵庫滝川の140キロ右腕・結城彪である。恵まれた体格から投げ込むストレートは威力があり、普段は132キロぐらいだが、力を入れると、135キロ~136キロを投げ込んでくる。その速球は威力があり、将来的には常時140キロ台・140キロ中盤まで速くことが見込まれる投手だが、その実現へ向けて課題なのが体重移動とリリースポイントの調整だろう。

 結城は一見、フォームの流れを見ると悪くないように感じられる。だがマックスの力を入れた時に力んでしまって、ボールが高めに浮いてしまう。体格を見ると冬場のトレーニングで、しっかりと鍛えてきたのがうかがえる。しかしメカニズムの部分で、うまくいっておらず、もてる力を出していない。立ち上がり、4四球を出して、押し出しで先制点を許してしまったのは結城の悪い部分が出てしまった。

 その裏、兵庫滝川は一死二、三塁から敵失と内野ゴロの間に逆転に成功したが、5回表、尼崎西の反撃にあい、2番長尾の二塁打から始まり一死二塁から4番秋本の適時打で同点にされ、さらに一死一、三塁から6番佐野にスクイズを決められ、逆転を許す。

 しかし5回裏、滝川は一死一、三塁から4番結城の適時打、5番辻の適時打で勝ち越しに成功した。

 6回表、結城は一塁に回り、2番手に右サイドハンドの前川がマウンドに登り、粘る尼崎西打線を振り切り、4対3で競り勝った。兵庫滝川はシード権獲得に向けて、やはり結城がどこまで調子を上げるかだろう。

 敗れた尼崎西は、上位打線を中心にミート力が高い選手が揃い、きびきびとした守備を持った好チーム。さらに投打で実力を高めていけば、夏では躍進が期待できるチームとなりそうだ。

(写真=河嶋宗一

滝川vs尼崎西 | 高校野球ドットコム
注目記事
2017年度 春季高校野球大会特集

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.04.27

【京都】龍谷大平安、京都成章、北嵯峨などが2次戦進出戦に挑む<春季大会>

2024.04.27

横浜に入学した「スーパー1年生5人衆」に注目せよ! 佐々木朗希二世、中学日本代表の二刀流など明日の慶應戦で活躍なるか!?

2024.04.27

【大阪】3回戦は28日に大阪桐蔭、履正社が登場、29日には上宮-関西創価など<春季大会>

2024.04.27

【滋賀】シードの滋賀学園、彦根総合が登場<春季県大会>

2024.04.27

【広島】広陵は瀬戸内と、広島商は崇徳と夏のシードをかけて激突<春季県大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.23

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.24

春の埼玉大会は「逸材のショーケース」!ドラフト上位候補に挙がる大型遊撃手を擁する花咲徳栄、タレント揃いの浦和学院など県大会に出場する逸材たち!【春季埼玉大会注目選手リスト】

2024.04.22

【和歌山】智辯和歌山、田辺、和歌山東がベスト8入り<春季大会>

2024.04.22

【九州】神村学園、明豊のセンバツ組が勝利、佐賀北は春日に競り勝つ<春季地区大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.23

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.05

早稲田大にU-18日本代表3名が加入! 仙台育英、日大三、山梨学院、早大学院の主力や元プロの子息も!

2024.04.02

【東京】日大三、堀越がコールド発進、駒大高はサヨナラ勝ち<春季都大会>

2024.04.12

東大野球部の新入生に甲子園ベスト4左腕! 早実出身内野手は司法試験予備試験合格の秀才!