早稲田実業vs中大附
センバツ帰りの早実 競争をテーマに勝ち進む!
清宮幸太郎(早稲田実業)
センバツ帰りの早稲田実業が5日、中大附との初戦を迎えた。二季連続の夏の甲子園出場を目指す早稲田実業はこの試合で、多くの選手を起用した。
選抜ではスタメンだった橘内俊治、福本翔、 西田 燎太(3年)といった面々がベンチスタート。2番板谷竜太(3年)、5番齋藤恵太(2年)がスタメン出場。和泉実監督は3番清宮幸太郎、4番野村大樹(2年)の2人は不動。それ以外は流動的になるという。意図としては、2人がポイントゲッターとして機能できるように、選抜で大当たりを見せていた野田優人(2年)も、1番で起用するなど、打順の組み換えを行っていた。
得点内容を振り返ると、1回裏は併殺崩れ、4回裏は犠飛と4番野村の2点内野安打で4対1とリード。6回以降は背番号10番台の選手が活躍を見せ、まず6回裏には、背番号15の成田 璃央(3年)の適時打で1点を追加すると、8回裏には背番号12の8番石井豪(2年)の2点適時打で、7対2と点差を広げ、そして背番号16の横山 優斗(2年)からも安打が出るなど、レギュラー選手を刺激するような活躍を見せた。
和泉監督は、「実はベンチ外になっている選手でも使いたい選手はたくさんいます。春の活躍が夏のベンチ入りが決まったわけではなく、今後の練習試合で多くの選手を起用しながら夏のベンチ入り選手を決めていきたい」と競争を促していた。
競争をテーマにしながらも、この春季大会は優勝を目指す方針であることは変わりない。岩倉戦の起用法にも注目だ。
ポイントゲッターとして期待される清宮幸太郎は5打数1安打と選抜に続き、なかなか調子が上がらない。第1打席は投手強襲となる安打を打ったが、清宮は「その前に、打てる球があったのに、それを仕留めきれなかった」と悔やむ。清宮は選抜後、打ち損じが多かったことを反省し、選抜の映像、好調時の映像を見ながら、違いを見比べているという。映像を見て出た課題の克服に努めているものの、まだそれがうまくいっていないのが現状だ。この状態は選抜前から続いており、清宮にとっては長い不調かもしれない。
主砲・清宮の一発が出れば、チームは俄然と勢いが乗る。次の岩倉戦まで復調を果たすことができているのか、注目していきたい。
(文=河嶋宗一)
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